2015年8月14日金曜日

ラ・ウニオン2015/準決勝二日目 堀越香織

熱さがやわらいだ二日目も22時開演。
しょっぱなはインストゥルメンタル部門にピアノで挑戦のアマドール・デ・ラ・ロサ。
最初からフルートとパーカッションのトリオ編成で登場。ミネーラといっているもののタンゴにくっつけるというのがわからない。ブレリアも無難にまとめているが、新味はない。

舞踊は今日は3人。最初はアルバ・エレディア。95年グラナダ生まれの20歳。フアン・アンドレス・マジャの姪で、来日したこともあるしグラナダやマドリードのタブラオにも出演しているので観た事がある人も多いことだろう。この人がすごかった。強く美しく野性的でグラナダ的で。観客も圧倒的な拍手をおくっていた。


カンテの一人目、アントニオ・メヒアスは79年コルドバ県モンティージャ生まれ。すでに2006年にシギリージャ、2007年カルタへネーラとラ・ウニオンのコンクールでの受賞経験もあるベテラン。2010年にはコルドバのコンクールでも優勝しているし、ソロアルバムも出しているプロだけに、ミネーラ、マラゲーニャ、ソレア・アポラ、カルタへネーラ、どれもちゃんとした歌いっぷり。無駄に長くする事もない。


再びアルバでソレア。タラントもソレアもどちらかというと、シギリージャほどではないものの悲劇的な曲だからか、多少表現が似てしまったところはあるものの、やはり圧倒的な存在感と実力でみせてくれた。目力の強さもただものではない。


カンテ二人目モンセ・ペレスは78年アルメリア生まれ。この人もアルバムだしているというが、声を張り上げ、時に音程外す。タランタとタラントとレバンティカを歌った。


カンテ3人目のトニ・フェルナンデスもアルメリアのウエルカルで86年に生まれた。マヌエラ・カラスコの2012年のビエナル公演にも参加していたし、各地でリサイタルも行っているだけに安定している。声質がちょっとスーシににている、いい感じにかすれたフラメンコな声で、ミネーラ、タラントとレバンティカ、マラゲーニャ、シギリージャ、タンゴとミニ・リサイタルのように歌う。


舞踊二人目は堀越香織。タラントらしいシンプルな衣装でゆっくり歩いて舞台に現れた。技術や表現などまだまだだが一生懸命。とくに無表情だったのが残念。
顔で踊るわけではないけれど表情で伝わるものも多い。日本人は感情を抑制する習慣があるのでしかたないのかもとも思うが、せっかく感情を爆発させることができるフラメンコを踊っているのだから、最初は無理にでもつくってみて、だんだん自分の感情、気持ちを踊りに反映させるということができるようになっていくといいと思う。恥ずかしがる気持ちを捨てて自分を出す、自分の気持ちをはっきりだすことはフラメンコに近づく一歩にちがいない。


カンテ4人目はロシオ・ルナ。98年コルドバ県カニャーダ・デ・ロルダン生まれの17歳。最年少ながらグラナイーナ、シギリージャ、タンゴと3部門にノミネート。2009年からというから11歳のときから、すでに各地のコンクールで多数の賞を受賞している有望株。いろいろ勉強しているが、ときに歌を長くしたり、タンゴのコンパス感が弱かったりということもある。でもまだ17歳。どんどん育っていってほしい。


堀越のソレア。これも先のアルバ・エレディア同様、同じような曲なので印象が重なってしまう。大舞台のプレッシャーも感じさせずすっとした感じ。きれいな人だ。


ギターのフアン・ルイス・カンポス“エル・ポティ” は95年グラナダのサクロモンテ生まれ。各地のコンクールで優勝しているという。早弾きなどテクニックはそれなりにあるかもしれないが、曲の構成に説得力がない。


バダホス生まれ、マドリード育ちのアマリア・アンドゥハルはソレアとブレリア。アントニオ・カリオンのギターがいい。なお、カンテ伴奏はオフィシャルにまかせることも、自分のギタリストをつれてくるのも可能だ。


舞踊3人目はセビージャ出身マリナ・バリエンテ。セビージャのタブラオを中心に活躍中。タラントにベリーダンスで使うようなショールをしているのは解せないが、元気よく踊る。
 カンテのラ・ジージャはマラゲーニャ、シギリージャ、ティエントス/タンゴス。83年セビージャ県プエブラ・デ・カサージャ生まれでクリスティーナ・ヘーレン財団フラメンコ芸術学校で学んだ人。面白みはないがきちんと歌う。


最後はマリナのアレグリアス。白いバタ・デ・コーラにマントンで華やかに。セビージャ風、それも女性の優美さをみせるエスクエラ・セビジャーナではなく、パストーラ・ガルバンやアデラ・カンパージョの鉄火肌フラメンコをもっと庶民的にした感じ。タブラオぽいというか、観客をのせる感じ。


というわけで今日も終演は2時20分でありました。明日もがんばろう。

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