2012年10月26日金曜日

パトリシア・ゲレーロ「アルバイシンから」


アンダルシア舞踊団第一舞踊手のパトリシア・ゲレーロ。
グラナダ出身の22歳。
踊り手の母、サッカー選手の父。
3歳で踊り始め
8歳ではペーニャの舞台で踊り
15歳でウブリケのコンクールで優勝し、
17歳でラ・ウニオンのコンクールで優勝。
同年マリオ・マジャの「アマルゴ」に出演。
翌年セビージャに移り住み
タブラオ「ロス・ガジョス」などに出演。
2010年ルベン・オルモのカンパニーに参加し
今年アンダルシア舞踊団第一舞踊手に抜擢された。

これ以上ないほどに順調なキャリア。
その彼女初めてセビージャの劇場でソロ公演。
期待は高まる。

公演は期待以上のものだった。


赤いドレスにカラニェ帽でのマラゲーニャからアバンドラオ。
情感こめてマルカールしていくその姿の美しさ。
なかでも回転は特筆もの。
キレのよさ、スピード、頭の位置など
完璧!
アバンドラオになってからは民族舞踊的な足取りもあったり。
いやいやみせてくれます。

ガジとモイ、
二人のモロン出身の歌い手たちのトナーに続き
ギターのみのグラナイーナは
大判のマントンをつかって優雅に。
「トランキーロ・アルボロト」でのルベン・オルモのマントンづかいを
思わせるようなところもあり
いやいやこれも見事の一言だ。

タランタのカンテソロのあとは
グラナダのタンゴを。
18世紀の昔から
洞窟で踊っているおばあさんたちのパソが
抜きん出たテクニックで現代風に甦る。

歌のソレアから
黒の夜会服のようなラメ入りの衣装で
ソレア・ポル・ブレリア。
足技がこれでもかと爆発する。

いやいや。
抜群のテクニック。これで22歳。
観ながらエバやサラが22歳のときはどうだったろう、
などとおもいだしはじめる。

サラははつらつとした魅力にあふれていたけどテクニックはこれほどなかった。
エバは技術はすごかったけどひっこみじあんな感じで
これほど客席とコミュニケートしてなかった。

いやいや末恐ろしい若手である。

今度はストレートな
ソレアやアレグリアス、シギリージャなんかをみてみたい。


記者会見で
作品について説明するパトリシア。
話し方も明確で頭の良さがよくわかる。


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