18時半からのアタラジャ・ミュージアムでの公演はホセ・マルドナード。バルセロナ出身の踊り手で、カナーレスやラファエラ・カラスコ、ハビエル・ラトーレなど様々な舞踊団やタブラオで活躍。へレスのフェスティバルでも、マヌエル・リニャンのカンパニーでも頭角を現し、小島章司ハビエル・ラトーレの作品でも2回、ソロで踊っていますし、2019年、自身の作品『ボデゴン』を上演して、新人賞を獲得しています。『ボデゴン』静物画、そして今回の『ガレリア』画廊というタイトルからもイメージできるかもしれませんが、絵も彼の特技で、プロはだしな腕前。実際、『ボデゴン』の舞台でも絵を描いたし、先日のスペイン国立バレエ団のグラン・アントニオへのオマージュ公演には彼が描いた絵がバックに使われていました。
外出禁止/自粛期間にファリャ、ロルカ、ダリ、カルメン・アマジャを彼が描いた4枚の絵をモチーフにした新作は、音楽はオリジナル録音。
最初、舞台中央にある大きなスクリーンの後ろに立ち、そこに映し出されるものをなぞるように描いていくうちにビデオの中にも複数のホセが現れるというオープニング。凝ったよくできたビデオっでパフォーマンスとしては面白いんだけど、舞踊作品なのに、最初10分以上時折サパテアードを聞かせるものの、ほとんど踊らないっていうのはどうなんでしょうね。
©Javier Fergo Festival Jerez |
ファリャの音楽をモチーフにしたバイオリなどでの音楽を黒無地でマントンで踊る。
©Javier Fergo Festival Jerez |
ロルカの詩を歌ったフラメンコ曲や民謡を集めたみたいな音楽はサンドラ・カラスコの録音。これもオリジナル。ソンブレロを使って踊る。
©Javier Fergo Festival Jerez |
ダリはルンバで始まり、低音ビートがドンドンと響くイマドキのダンスミュージックみたいなやつにパルマを組み合わせたような音楽で。そこに電子音やオペラのフレーズやダリの言葉が重なる。
©Javier Fergo Festival Jerez |
そして最後はブレリアのソロ・デ・ピエ。
©Javier Fergo Festival Jerez |
それにしても電子音楽/コンテンポラリーと云うのは時代の流れなんでしょうかね。『ファンダンゴ!』やロハス・フラメンコ・ダンス・プロジェクトなどもそうだけど、みんな使うなあ。でもそのクオリティは様々。新しい試みをするにはいろいろ試行錯誤が必要なんですね、きっと。
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