2021年5月18日火曜日

ヘレスのフェスティバル12日目ラ・モネータ『フレンテ・アル・シレンシオ』

 ん〜、どうしちゃったんだろう、モネータ。彼女には彼女のいいところがあるのに、今の潮流に流されちゃったのかなあ。無駄にモダンというか前衛というか、な舞台。

彼女がいいと思ってやっているのだから余計な御世話には違いないんだけど、彼女の道はこれじゃない感しかなかったというのが正直な感想。

開演前にドイツ語?かなんかの語りが入る。照明バトンが下に降りている。

ノイズのような電子音。グレーの忍者のような格好でパーカッションで踊る。体のラインがはっきり出るタイプの衣装は彼女に会っているとは思えない。フラメンコ衣装の効果がいかに大きいのかを感じる。

©Javier Fergo Festival de Jerez

昨日のロシオが花柄仮面で終わったせいもあって、で、それは多分、偶然なのだろうけど、まるでロシオの真似をしているようにしか見えない。それも質の悪いコピー。

©Javier Fergo Festival de Jerez

サパテアードや回転にムイ・フラメンコな感じがあるのに、生きてこない。馬子にも衣装というか、周りがいかに大切かとか考え始めてしまう。そんなこと、ロシオやイスラエル見てる時は考えないんだよな、何がが違うんだ。

シギリージャは語りと歌を組み合わせ、舞台を行ったり来たり。何これ? 伴奏はクラリネット。うーん。

©Javier Fergo Festival de Jerez
©Javier Fergo Festival de Jerez
フラッシュ光の中で着替えて、ファルーカ/タンゴ。その始まりはパストーラ・ガルバンのコピー。ナンダコレハ。
ファルーカとタンゴを行ったり来たり、タンゴでファルーカの歌詞を歌ったり。これはちょっと面白い。でもギターの音量低いのは不満。

©Javier Fergo Festival de Jerez

最後はタランタ、マラゲーニャ、グラナイーナなどをまとめたもので、アルフレド・ラゴスのギターで。
最初はマリア・パヘス、その後ジェルバブエナ。
©Javier Fergo Festival de Jerez

©Javier Fergo Festival de Jerez

うーん、今のアルティスタたちへのオマージュだったんだろうか。わかんない。

うーん、今って作品を作らないとあちこちに売りこめないから、アルティスタも大変だとは思うのだけど、演者がみんな作品づくりの才能があるわけじゃなく、かと言って、人に依頼するにも自分の中にイメージがちゃんとないと、流されてしまうんだろうなあ。

本当は、こういう人たちは、ヘレスとかで1日、バイレガラの日みたいにして数人で1曲ずつやるとかでもいいと思うんだけど、どうなんだろう。

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