2018年9月25日火曜日

アンダルシア舞踊団「フラメンコロルキアーノ」

アンダルシア舞踊団がこの夏、グラナダ、アルハンブラの中の野外劇場で毎年行われる「ロルカとグラナダ」公演のために制作した作品。
ロルカの特定の作品を取り上げるのではなく、
ロルカの歩みと作品からインスピレーションを受けて構成されている。

Bienal Óscar Romero
生まれ故郷のグラナダをイメージしてグラナイーナなどが歌われる最初の場面、
ダリやルイス・ブニュエルと知り合ったマドリードの大学寮時代をホタなど民族舞踊のパソも取り入れてコンテンポラリー的に見せる場面、
ニーニャ・デ・ロス・ペイネスのイメージでゲストのマリア・テレモートがソレアを歌い、
早世した舞踊家アルヘンティニータ、その作品「カジェ・デ・カディス」のイメージ。彼女が踊ったアレグリアスのビデオの完コピ再現。マントン、バタ・デ・コーラ。
代表作「ジプシー歌集」のイメージでマリア・テレモートが歌うティエント/タンゴを監督のラファエル・エステベスが踊る。
「ジプシー歌集」収録の「アントニオ・カンボリオの死」をロマンセのメロディーで歌い、男たちが踊る。
「スペイン民謡集」からトレス・モリージャス・デ・ハエンを三人の女性が踊り、
ラ・タララへ。
アメリカ、キューバへの旅をイメージした「ニューヨークの詩人」の詩をグアヒーラで歌い踊り、違うメロディで歌われるソロンゴは男たちが踊る、といった具合。
他にも彼の作品の登場人物をイメージさせる人物が登場したり、ロルカに詳しければ詳しいほど楽しめるだろう。

よく考えられて作られているし、前作よりはわかりやすくなってはいるのだけど、黒が基調でおしゃれなんだけど、暗いイメージ。内戦の時に殺されるからかな?
でももっと色あってもいいのでは?
振りも繰り返しが多い。もっと整理すればよりテンポよく進められるのでは?

コンテンポラリー調なのはコンテンポラリーの舞踊家フアン・クルスが協力してるからなのだろう。

ロルカのように、ピアノを弾き、カンテも歌うホセ・ルイス・ペレス=ベラの存在が面白い。


Bienal Óscar Romero
 23時からはアラメーダでヘラルド・ヌニェス!
Bienal Óscar Romero
最初の音からして違う。
ソリストとして若い頃から活躍してきたギタリストの実力、底力。
音を止める時も、前の音の響きが残っているから、など理由があり、弾いていない時もコンパスが回っているのが感じられる。比べちゃかわいそうだが、昨日のアントニオ・レイとの違いは明らかだ。
Bienal Óscar Romero

スエーデンのジャズギタリストとの共演。
懐かしいテーマが蘇り、ジャズギタリストの鋭いパッセージが曲に新しい命を与える。

パコ・デ・ルシアがジャズミュージシャンの中で手探りで演奏していた時代から数十年。
ジャズギタリストが、フラメンコの中に入ってくる時代が来たんだなあ、と感慨無量。
パコに聴かせたい。






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