2017年3月8日水曜日

ヘレスのフェスティバル ヘスース・ゲレーロ「カルマ」

カディスはサン・フェルナンド出身のギタリスト、ヘスース・ゲレーロのリサイタル。
ミゲル・ポベーダやアナ・モラーレス、エドゥアルド・ゲレーロらへの伴奏で知られるが、昨年ソロアルバム「カルマ」を発表。で、この公演となった。

ロンデーニャは、アルバム以上に素晴らしい。
音が立っているというのか、しっかり響くだけでなく、絶妙な間合いの取り方など、静寂をも音楽にしていく手腕も見事だし、強弱のつけ方など、ダイナミックな演奏で、おっ、と思わされた。
Javier Fego para Festival de Jerez

が、続くソレアはパコ・デ・ルシアのファルセータを並べて再構成したようなか感じだし、ルンバはビセンテ・アミーゴ風。まあ、この世代のギタリストは彼らを規範にするのは仕方ないにしてもオリジナリティが感じられない。

Javier Fego para Festival de Jerez
カンシオンを挟み、アレグリアスではロンドロが歌い、チョロが踊った。強い足技で観客を沸かせる。
Javier Fego para Festival de Jerez

 ヘスースの奥さん、ラス・ミーガスというグループで活躍した歌手アルバ・カルモナもコラボレーション。
Javier Fego para Festival de Jerez
結論。ギターの腕は素晴らしい。ただ、フラメンコギタリストは自分で自作の曲を演奏するのが基本だから、作曲家としての才能も求められてしまう。その点ではギタリストとしての腕ほどではないようにも思われるが、まだ30代。今後に期待しよう。

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