2023年3月1日水曜日

へレスのフェスティバル5日目パウラ・コミトレ

 ビジャマルタ劇場はパウラ・コミトレ。ビエナルで見ていたのでお休みしちゃいました。

すみません。

写真を見るだけでも伝わってくるものはあるなあ。

© Festival de Jerez/Esteban Abión

13時からはアメリカ、アルバカーキのカンパニー、イハストロスの公演がアタラジャ博物館で。今年から始まった、スペイン以外の国のアーティストを主役にした公演の一つ。

© Festival de Jerez/Esteban Abión

世界中でフラメンコと真摯に取り組む人たち、仲間たち。スペインの文化は今や世界の文化なのでありますね

へレスのフェスティバル4日目ぺぺ・デ・プーラ、エル・ロンドロ

舞踊伴唱で活躍する二人の中堅カンタオールが一部と二部に分かれてのリサイタル。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

トップバッター、ペペはフアン・レケーナの伴奏でアレグリアスなど。踊りが見えてくるような歌。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

ロンドロはボリータのギター、パブロ・マルティンのウッドベース、パキート・ゴンサレスのパーカッションという、すなわちグループ、UHFの伴奏で、リビアーナやタンゴ・デ・マラガ、ミラブラスなどカンティーニャ類などを休まず歌い継いでいくのだが、一つ一つの歌のセンティードがしっかり見える感じ。曲のキャラクターを歌い分けている。カンティーニャならカディスの風を感じるし、カーニャならロンダの風景が思い浮かぶ。
© Festival de Jerez/Tamara Pastora

伴奏のグループはある意味ジャズっぽくもあるのだけど、しっかりフラメンコに根付いていて、歌にも伴奏にもオレ!をつぶやかずにいられない。
デビューの頃から知っている歌い手が、時を経て、味わい深い、歌い手になっていったと感じることができるのは本当に幸せ。もっと聞いていていたい感じでありました。


© Festival de Jerez/Tamara Pastora

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へレスのフェスティバル4日目マルコ・フローレス『ソタ、カバージョ・イ・レイナ』

1922年グラナダで開催されたカンテ・ホンドのコンクールからイメージして、その時代に活躍していたアーティストや時代の雰囲気、起こった出来事など色々な要素を取り入れて盛りだくさんな作品。とはいえ2時間は長い。長過ぎる。

© Festival de Jerez/Esteban Abión

とはいえ踊り手はマルコのほか、日本にもよく行っていた、マリナ・バリエンテとクラウディア・クルスの二人のみ。マルコとの絡みももちろんあるしそれぞれソロも踊る。そのほかゲストの歌い手ホセ・バレンシアが幕前でまるで夏のフラメンコ、フェスティバルのようにソロをたっぷり聴かせる場面もある。またバックの上部には絵やビデオが映し出される。ちょっととっちらかった感あり。

© Festival de Jerez/Esteban Abión


© Festival de Jerez/Esteban Abión

マルコは、マルカールが素晴らしい。昔のピパを思い出させるような、大きく動かすブラソが綺麗。コンパス感がピパの百倍いいから味わいもひとしお。
でも、ちょっと前かがみな感もありそこはきになるかも。


© Festival de Jerez/Esteban Abión




© Festival de Jerez/Esteban Abión

 アイデアがたくさんある人なのだろうけど、ここは専門家の手を借りるなどして、もう少し題材を整理した方が良かったように思う。一番伝えたいことをはっきり見せてくれると観客にも優しい作品になるんじゃないかな、と思った夜でした。作品でも取捨選択、整理整頓は大切。

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2023年2月28日火曜日

第8回トリノ・フラメンコ・プーロ国際舞踊コンクール結果詳細

 へレスで行われたトリノ・フラメンコ・プーロ国際舞踊コンクールの結果詳細が分かりましたのでお知らせします。

ノンプロのシニアの優勝と準優勝、プロのアダルトで優勝と3位、とシニア部門で優勝するなど日本人の活躍が目立ちました。

入賞者の皆様おめでとうございます。

審査員マヌエル・ベタンソス、アナ・モラーレス、アリシア・マルケスに祝福される受賞者  ©Festival de Jerez/Esteban Abión

そのほかのタブラオ出演や衣装や小物、クラス受講など多数の賞品が用意された特別賞でも、ヘレスのフェスティバルクラス受講が押野由起子、ベタンソスのオリジナル振付が土方健人、アマイの衣装が宮北華子におくられました。

なお入賞者の名前、スペイン以外の人も多いように見えるのですが、スペイン人以外のものはオリジナルの発音と違う可能性があります。




アルムノ(生徒)部門

ジュニア/カミラ・シンミノ

アダルト/1位アレッサンドロ・セルクア、2位ラウラ・アレスタ、3位ラビニア・サラリス

シニア/1位ダニエラ・シカルディ、2位ジオルジア・ゴルゴグリオネ、3位該当者なし

ソリスト・ノンプロ

ニーニョ(子供)8-13歳/イダイラ・コルテス

ジュニア14-17歳/ルス・マリア・ベルナル、2位カルメン・ロドリゲス、3位アンドレア・マルティン

エン・プログレソ18-29歳/1位該当者なし、同率2位マリア・アロージョ、アナ・ガルシア、3位ハビエル・モンテスクア

シニア30歳以上/1位相坂直美、2位押野由起子、3位該当者なし

ソリスト/プロ

ジュニア12-17歳/1位トリアーナ・ルビオ、2位コラル・エスピノサ、3位ビルヒニア・ルイス

プロメサ18-25歳/1位アンディナ・メロ。同率2位セリナ・ダウサン、アルバロ・ガルシア、3位ミレナ・テハダ

アダルト26-40歳/1位瀬戸口琴葉、同率2位エレナ・ブサット、ラウラ・グアスティニ、同率3位土方憲人、アナ・レボロ

シニア41歳以上/1位宇根由佳、2位アリアンナ・マラト、3位該当者なし

パレハと群舞/ノンプロ アカデミアと学校

パレハ/アカデミア・イアコピニ

子供群舞/アカデミア・マリア・ホセ・セラーノ

群舞/1位グルーポ・フンカル(ピラール・オガージャ教室)、2位グルーポ・フラメンクーラ(ピラール・オガージャ教室)、3位該当者なし

パレハと群舞/プロ 

ファミリア・アラグー

フィグーラ

女性/アラセリ・ムニョス

男性/マヌエル・ヒメネス



へレスのフェスティバル3日目ラファエラ・カラスコ『ノクトゥルナ』

ビエナルでの初演時もそのクオリティの高さと美しさに圧倒されたのだけど、スペイン各地での公演をへて、より作品として充実した、完成度の高いものになっていたように思う。

幕が降りた後の拍手の嵐と何度も何度も繰り返される出演者の挨拶。

とにかく美しい。動きも静止したポーズも、ひるがえるスカートも、衣装も、照明も、ヘマ・カバジェーロの繊細かつ力強い歌声も、すべてが美しい。リズムへの入り方、とどめの刺し方、群舞の揃いっぷりも国立に勝るとも劣らない。本当に本当に素晴らしい作品だと思う。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

内容は前述のビエナルの時の記事に書いた通り。簡単に言ってしまえば眠れない一夜の物語というわけだが、黒い衣装のラファエラ。その前に現れる白い衣装の女性たちは眠りの精のようでもあり、眠れない夜に頭に浮かぶ様々な考えたちのようでも、ラファエラの分身のようでもあり、そのどれでもない星明りに見える埃のようなもののようでもあり、と、一冊の本を読むように、見ている時も終演後もいろいろ考えるのも楽しい。

この群舞のメンバーのレベルが非常に高く、それぞれの見せ所もあり、決して主役と引き立て役ではなく、ある意味全員が主役のようなところもあるのもいい。しかし、国立といい、本当にダンサーたちのレベル、とんでもないことになっていますね。恐ろしいほどです。


© Festival de Jerez/Tamara Pastora

ピアノの録音なども使われていますが、ヘマの歌声や朗読、そして何よりダンサーたちがサパテアードで音楽を作っていくという感じも、フラメンコという舞踊ならではの聴く楽しみを改めて感じさせてくれました。全員が同じように、だけではなく、ずらしたりすることによってより音楽的になるのでしょう。


© Festival de Jerez/Tamara Pastora


フラメンコは音楽を踊るだけではなく、踊り手自身が音楽を作っていくことができるのです。


© Festival de Jerez/Tamara Pastora


ラファエラの舞踊言語の豊かさ。語彙の豊富さ。ひとつとして同じパソはありません。ニュアンスのつけ方やちょっとした体使いで、より雄弁に語りかけてくるという感じです。

ちょっとシュールな夢のような場面もあったり。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

© Festival de Jerez/Tamara Pastora
元国立バレエ団のカルメン・コイはコンテンポラリー風に。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

自分の中のいろんな私を見るようでもあり。
© Festival de Jerez/Tamara Pastora

夜明けは骨だけの扇を持って踊られ
© Festival de Jerez/Tamara Pastora
そしてまた1日が始まる。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

 フラメンコの伝統の形に敬意を払いつつも、こんなにも自由に、新しい形の表現ができるのだなあ、と。
舞踊学校に学ぶ若い才能たちにみてもらいたい。がんばればこんなこともできるんだよ、と励みになるはず.
新しい地平を切り開いていくという意味ではマリオ・マジャ舞踊団でともに活躍したイスラエル・ガルバンにも通じるところがあるのかもし、などとも思った夜でありました。
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2023年2月26日日曜日

へレスのフェスティバル2日目ヘマ・モネオ『アトレビーダ』

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

 

Atrevida とはむこうみずな女性のこと。タイトル通り、できるかできないかわからないけど後先考えずに無鉄砲と言われようがやってみた、と言うことなのでしょう。

地元ヘレス出身、父はこの日の公演にも出ていたギタリスト、母はマヌエル•モネオやトルタの妹という血統書付きのフラメンカ、ヘマが歌い踊るという作品。

彼女の歌と踊りの合間にプルガとラビのカンテソロやパコ・イグレシアスのギターソロがあるという、昔ながらという感じの構成。前日の国立バレエとはうってかわって、踊るのは一人だけ。あれもこれもフラメンコ/スペイン舞踊な訳で、、、バラエティにとんでおりますな。だから面白くもあるのだけど。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

歌も上手だしいい声だし歌い手としてもやっていける。踊りは熱があって激しいサパテアードを聞かせるのだけど、同じようなことの繰り返しが多いのと上半身、とくにブラソがあまり得意ではなさそうで私的には不満。ピアノとのデュオや衣裳とかもなんかださいというかどんくさいというか時代遅れぽいというか。他の公演で見た時の好印象が一夜にして無くなったかも。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora


ゲストのマリア・ビサラガは叫ぶように歌い歌詞も聞き取れないし、全体的にフラストレーションを感じる公演でございました。
サラ・バラスみたいなこともしてみたり。いろいろやってみたりはするけどとっ散らかっちゃったのかなあ。

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へレスのフェスティバル2日目トリノコンクール優勝者ガラ公演

 イタリア、トリノではじまったフラメンコ舞踊コンクール。今年もフェスティバル開催直前に予選決勝と行われ、生徒、アマチュア、プロそれぞれの部門が年代べつになった15のカテゴリーでの優勝者たちによるガラ公演が、サラ・コンパニアで行われた。

それぞれの踊りをただ羅列するだけでなくつながりを持たせた演出は好感が持てる。

年配者から子どもまで、老若男女が各地で一生懸命フラメンコに取り組んだ結果だと思うと胸が熱くなります。

基本は大事だね。熱く気持ちが盛り上がったときにそれを外に出すには基本がなくちゃなんだなあ、と改めて思う。湧き出るものをコントロールするためにも。


© Festival de Jerez/Tamara Pastora

マントンやアバニコ、バストンとこものづかいもいろいろ。

男性一人と女性4人のグループがあったのですが、男性が手首も回すし、女性と全く同じ風に踊っていたのがちょっときになったのですが、男女同権の時代、そんなことを言うのはハラスメントになるのかな、いや、でも男性が伝統的な男性の振りをしたほうが変化ついていいよね、とか思ったり。

同様のことが衣装でもあって、伝統的なものにはあまりないキラキラしたものが多く、でもどれで優勝したと言うことは、第一線で活躍している踊り手たちが審査員はそれで良しとしてるのだろう、ってことはそこにこだわってしまう自分が古いのかなとか。

時代の変わり目いろいろ難しい。

© Festival de Jerez/Tamara Pastora

ガラ公演、プログラムがなく誰が誰だか不明だったので主催者に聞いています。わかったらもう少し書きます。

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