たぶん私が39年のスペイン生活で見てきた中で最も素晴らしいカンテ公演だったのではないだろうか。
6本の弦にちなみ、6人のギタリストがアントニオの伴奏をするというこの公演、休みなく歌い続けた彼の歌は最高だったし、20代から60代までのギタリストの伴奏、演奏も素晴らしかったのはいうまでもないけれど、構成、進行がこれまた良かったのであります。
幕が開くと聞こえてくるのはフアン・パリージャのフルート。そしてギターを弾くのはアントニオ。カラコールのサンブラだ。弾き語りをし、メロディを歌うフルートを伴奏。このギターが文句なく上手い。
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
上手に登場したラファエル・リケーニの伴奏でグラナイーナ、からのタランタ! こんな展開見たの初めてだったけど、繊細なラファエルの伴奏が寄り添い、自然に聴こえる。
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
下手のマノロ・フランコの伴奏で歌ったのはタンゴ・デ・マラガ、ベテランならではの安定感。
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
息子ノノ・レジェスの伴奏でシギリージャ。身を切るような思いが溢れ出るようなシギリージャだ。
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
そのノノとホセ・デル・トマテ、ジョニの3人、若手によるブレリア。3人それぞれの見せ所もあり互いの敬愛も見えて、なんだかうれしい。
ホセの伴奏でさまざまなアレグリアス/カンティーニャスを次々に。アレグリアス・デ・コルドバまで登場したから伴奏する方も大変だったろう。
最後はディエゴ・デル・モラオの伴奏でタンゴ、そしてブレリア。ディエゴの歌を待つ伴奏はソレアやティエントだとアントニオの歌が長く引っ張られ過ぎになったりすることがあるのだけど、タンゴとブレリアではそういうこともなく、軽快に、ここぞというところで決めてくれる。
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
マイレーナ、カラコールとカマロン、フラメンコの歴史的歌い手たちに学び、フラメンコへの真摯な敬愛で、丁寧に歌い上げるアントニオのフラメンコは最高以外のなにものでもない。そこにあるのは何か新しいことをしようとか、どうだオレはすぎだろう、とかではなく、愛ゆえに常に謙虚であるからなのだろう。
終演後、なんだか雲の上を歩いている感じだった。あまりにも素晴らしいものを見ることができて本当に幸せ。いやあ、この公演と先日のイサベル・バジョン、ホセ・マジャ。この3公演だけでもう今年のビエナルは最高だったと言いたくなってしまうくらい。
さてこの後まだ2週間。どんなフラメンコに会えるのでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿