2023年11月6日月曜日

Flamenco en Japón 出水宏輝、中原潤、鈴木時丹 en 青山トロ

 怒涛のフラメンコ公演ラッシュの日々が続く東京。日曜日は青山トロのフラメンコライブへ。こちらも満員御礼。若手バイラオールたち、出水宏輝、中原潤、鈴木時丹の競演。これがよかった。

オープニング、プレセンタシオンはタンゴで。次々と繰り出されるサパテアードの迫力。3人で合わせるところも息が合っていて見ていて気持ちがいい。

鈴木の爽快なソレアポルブレリアにはじまり、出水のメリハリの効いたアレグリアス、中原の風格のあるタラントという第一部。休憩を挟んで中原のエレガントなソレア、出水の重みのあるタラント、鈴木の黒い味わいのあるシギリージャ。三人三様。マノもブラソも美しい中原、表情がいい出水、細部にどこかヒターノっぽさも感じさせる鈴木。

そしてその三人を支える逸見豪の巧みで美しく厚みのあるギター、踊り歌をよく勉強していて豊富なレトラでだれでもきっと踊りたくなるだろう歌を歌う遠藤郷子。特に2部は三人とも抜きのない重厚な曲だったので力仕事で大変だったと思う。おつかれさまでした。

そして前日も思ったけど、客席から勘所にハレオかけてくるのも、日本のアフィシオンが育っている証拠だと思えてそれも嬉しい。

エルスール財団新人賞受賞の三人、受賞順でいえば中原、出水、鈴木なわけだが、年功序列などまったく関係なく、出順もパルマも、フラットな仲間という感じで見せてくれるのもいい。日本では女性舞踊家が圧倒的に多く、ともすると、え?男性も踊るの?と言われてしまうこともあるけれど、踊ります。迫力満点でかっこいいフラメンコ舞踊家がどんどん育ってきています。この三人に土方憲人が加わった四人の舞台『Los 4 flamencos Luz y Sombra』が3月8日銀座王子ホールで開催されるそう。大きな舞台でどんな風に踊るのか、4人がどんな化学反応を見せるのか、ぜひ見て見たいけど私はスペイン(配信切に希望します)。日本にいらっしゃる皆様ぜひお運びくださいませ。チケット発売開始したそうですよ。



正直言うとスペイン人たちも出演するライブを観たあとだから物足りなく思うかなとか思ってたのだけど、ぜんぜんそんなことなかった。熱い男たちのフラメンコ。アルテとコンパスに満ちた良き宵でした。出水のユーモアをまじえたMCも上手で、うん、このトリオでの公演、月一くらいで見たいかも。

お料理も美味しかったし、小さな店だからこその一体感もいい。お得感ありな一夜でありました。




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