2023年11月13日月曜日

flamenco en Japón 井田真紀、川恵子、タマラ

 二週連続で青山トロへ。今週は中堅バイラオーラたち。オープニングはセビジャーナスで華やかに。



最初のソロは井田のアレグリアス。マノがきれい。続くタマラはティエント。メリハリつけて鮮やかに。締めは川のバストンのシギリージャ。出だしのコンパス感がすごくいい。目力で魅了する。

休憩をはさんで、川のキリッとしたソレア・ポル・ブレリア、タマラの見事なアバニコ使いのグアヒーラ、最後は井田のしっかりしたタラントと明るい曲や二拍子系を取り入れるなどバランスのとれたプログラムだったと思う。ある程度のキャリアを積んできて、レパートリーも広がり、曲種や小物でバラエティにとんだプログラムを実現できるのは強み。フィン・デ・フィエスタのブレリアもそつなくこなして閉幕。


2週続いてライブ見て思ったことがいくつか。

自分はコレ!という得意曲、スペシャリティを持つのも大切。ですがタブラオでいろんな人と共演するには、これしか、ではなく、これもあれもできるということも大切だと思います。

あとこういうタブラオなど小規模な会場だと劇場公演以上に表情が見られています。曲によっては目線をどこに持っていくかなども考えるといいかもしれません。シリアスな曲調のものが多いと険しい表情も多くなり、結果的に、「フラメンコは怖い顔で踊る」と、初めて見た人が思ってしまうのも無理ないかもしれません。そうならないためにも、フラメンコは楽しいものと思ってもらうためにも、バラエティの富んだプログラムは必要でなのだと思います。また衣装も髪飾りなどアクセサリーなどもよく見えますね。劇場での衣装選びは照明とのかねあいなども考えなくてはですがタブラオでは材質まで見えてしまうということも覚えておくといいかもしれません。今回の三人は衣装のセンスもよく、髪は三つ編みを後ろに垂らすというスタイルで統一していました。それも一つのやり方でしょう。

なおこの店ではイヤフォンガイドで解説を聞くこともできるのですが面白い試みだと思います。とくに踊りの今何してるんだろう、が解消されるのではないかと思います。先入観も知識もなしにみて感じてもらいたい、というのはありますが、数回見て心惹かれるけどわからないことがいっぱいという人にはとくにおすすめのシステムだと思います。

追記

ここ十数年の日本のフラメンコの進歩は驚くほどです。そんな中まだもっとよくなる余地があると思うのは舞踊では姿勢、体づかい。とくに首の位置。またサパテアードやマノが上手にできても二の腕や胴体に意識がいってない場合もあるように思います。あと日本人が苦手なスペイン語の発音、LとR,RRの発音は意識しすぎるくらいでちょうどいいかもです。とくに巻き舌ちゃんとできないとスペイン語がカタカナに聞こえてしまうように思います。ちょっと厳しいようですが、細部に気をつけていくことでよりよきフラメンコが楽しめるようになると思います。








0 件のコメント:

コメントを投稿