2016年9月28日水曜日

アントニオ・モレーノ

サン・ルイス・デ・ロス・フランセセス教会でのアントニオ・モレーノの公演は19時から。

アントニオは一昨年のラ・ウニオンのコンクール、楽器部門の優勝者で、イスラエル・ガルバンの公演「ロ・レアル」「フラ。コ。メン」などにも出演しているパーカッション奏者。
バダホスの音楽学校の先生でもあり、博士号ももっている。

Archivo Fotográfico La Bienal de Flamenco. Fotógrafo Óscar Romero.
 枝のようなものを振り回し、ひゅっひゅっという音をだしたかと思うと、腰にさげた砂袋のようなものをならし、ふところから取り出した石をぶつけて音を出す。それらを組み合わせて世界をつくっていく。

ゲストのフアン・ホセ・アマドールが朗々とサエタを歌い、マリンバでのタランタへ。
ソレアはテーブルにむかいあってつき、アントニオが卓上の、お皿やフォーク、コップで音をだしていき、それを伴奏にフアン・ホセが歌う。面白い。けど、リズムはあっても音程がとれないから 歌う方はたいへんだろう。また回したお皿のように、リズムが乱れることもあったしね。

元はアントニオの生徒だったというアグスティン・ヒメネスがビブラフォンでパコ・デ・ルシアのミネーラを。思い入れの伸ばし方が強くてコンパス感がなかったのは残念。音質のせいか、ディズニーランドみたいな感じ。
再びアントニオでラモン・モントージャのロンデーニャ。

アントニオとアグスティンがパルマをうって、客席をまわる。

Archivo Fotográfico La Bienal de Flamenco. Fotógrafo Óscar Romero.
なるほどたしかにパルマもパーカッションだ。

ポリゴノ・サン・パブロという、フラメンコの曲名が通りの名に使われている地区でおきた事件(その内容はプログラムとともに配られた) みっつをモチーフにしたパートでは、
ポータブルレコードプレーヤーでならされるフアン・ホセがこどものころに録音したレコードの音にあわせて、ティンパニや箱を叩いたり、

Archivo Fotográfico La Bienal de Flamenco. Fotógrafo Óscar Romero.
 フアン・ホセの歌声に小太鼓であわせたり。
Archivo Fotográfico La Bienal de Flamenco. Fotógrafo Óscar Romero.
最後は身体を叩いてのパーカッション。イスラエル風というか、実際、イスラエルの靴音の録音も使われるというもの。叩くことで身体が真っ赤にそまっていく。

音がでるものはなんでもフラメンコになりうる、その気があれば。ってことかな。
興味深いコンサートでありました。


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