いやはやなんとも、ものすごいシギリージャだった。
ヘスース・メンデス、ヘレス生まれの32歳。
ディエゴ・デル・モラオの伴奏で歌ったこのシギリージャがこの夜の白眉。
なんという見事なシギリージャだろう。
大聖堂もかくやという大伽藍をたちあげた、とでもいうべきか。
シギリージャのもつ、ドラマチックな悲劇性を、
パケーラゆずりの声量で、堂々と歌い上げるヘレスのシギリージャ。
ディエゴのギターは、やはりシギリージャが得意だった父からの伝統をうけつぎながら、現代風にアップデートされている、今のヘレスを感じさせる。
歌のちょっとうしろにさがって過不足なくついていく。ともにあるくような伴奏だ。
セルニータのカバーレスでしめて、完璧。感動の嵐。
リサイタル途中だが、立ち上がって拍手する人がいたほどだ。
拳で机を叩き拍子をとる、トナー、マルティネーテにつづき、
Archivo Fotográfico La Bienal de Flamenco. Fotógrafo Óscar Romero |
Archivo Fotográfico La Bienal de Flamenco. Fotógrafo Óscar Romero |
マヌエル・バレンシアとディエゴのギター、ルイシートのパーカッションでのアレグリアス。
Archivo Fotográfico La Bienal de Flamenco. Fotógrafo Óscar Romero |
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ここまでは、若手中堅の、上手な歌い手たちのリサイタルという感じだったのが、
ディエゴ伴奏のソレアで流れがかわった。
そして冒頭のシギリージャなのである。
続くファンダンゴ・デ・ウエルバも新譜収録の曲とのこと。
ブレリアではマイクをはずして生の声を劇場中にとどろかせた。
1時間ちょっとのでも内容の濃いコンサート。
フラメンコの醍醐味をこころゆくまであじわせてくれたあのシギリージャに、ヘスースとディエゴに乾杯!
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