ハビエル・バロンの踊りが大好き。
フラメンコが好きだ、踊るのが好きだ、という思いがストレートに伝わってくる踊り。
クリアな靴音で刻むリズムの心地良さ。回転にしても間合いの良さ。ちょっとした細部のかっこよさ。本当にすごいフラメンコを、コンスタントに見せてくれる。
だけど、作品となるとロルカの幸せな少年時代を扱った『ディメ』以外、どうもパッとしない。あれは良かった。マノロ・ソレール、ディエゴ・カラスコ、フアン・ホセ・アマドール、ホセ・ルイス・オルティス・ヌエボ、ハビエル・パティーノ。終演後見ていたみんなの口角が上がっている、みんなが幸せになっている、そんな作品でありました。
でも他の作品は、彼の踊りは良くても、作品としては印象が薄い。なんかいつもちょっと残念な感じ。
イタリカ舞踊祭。今年はイタリカのローマ劇場とともにアルカラ・デ・グアダイラの城跡の特設舞台でも公演が行われ、行ってきました。40度超える猛暑の中。夜になっても38度とか、そんな感じで暑い、暑い。
会場はバルもオープンしてて、ちょっと人多かったけど、40代以上のワクチン接種済みであろう人が多いのでちょっと安心。
で、今回の新作も残念ながら、な、感じなのかなあ。
演出家を入れ、映像やキーボードやコンテンポラリー?なダンサーなども入れているのだけど、それらが効果をあげているかというと微妙で、結局、最後のソレアが素晴らしいから、なんとなく満足した気になっちゃうんだけど。
正直言っていやいや、これじゃない感。
いいとこいっぱいありますよ。
春の女神のような、ベルディアーレス楽団の帽子をも思い出させる、花冠の女たちが子供の歌をブレリアのリズムで歌い継ぎ、それを踊るシーンとか。
©︎Lolo Vasco Festival Internacional de Danza Italica |
©︎Lolo Vasco Festival Internacional de Danza Italica |
©︎Lolo Vasco Festival Internacional de Danza Italica |
©︎Lolo Vasco Festival Internacional de Danza Italica |
90年代からの、踊り手は作品を作ってなんぼ、的な時代が彼には向いていない。
こんな時代じゃなかったら、もっと評価されてたんだろうなあ、と思いつつ、まあ、文化省のプレミオ・ナショナルも貰ってるしね。
生まれ育ったアルカラでこんな風に踊ることができてるし、いいのかな。
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