2018年8月26日日曜日

フィエスタ・デ・ラ・ブレリア ヘレス・コン・ハポン


歴史的な夜でありました。

スペインで踊った日本人や日本の舞踊団は数あれど、
日本の名だたる踊り手、歌い手達が、
スペインの制作でスペイン人アルティスタたちとともにスペインで稽古をし、
一つの作品を作り上げる、といったことはこれまでにはありませんでした。
それも51年の歴史を誇る、
フラメンコのメッカ、ヘレスで行われる
フィエスタ・デ・ラ・ブレリアが舞台なのですから。

越天楽をバックに仮面をつけた小島章司がゆっくりと舞台に歩み出て
上手の椅子に座ると下手でコンパスが始まり、
フアナおばさんとソリおじさんが踊り、
小島が仮面を取る、というオープニングから、
舞台は小島の人生の歩みをなぞるように進みます。
Francisco Javier Ramirez Cachi

フラメンコに目覚めた小島がたどり着いたスペイン。

メルチョーラのプレゴンに続くのは
ミゲル・アンヘル・エレディアのシギリージャ。
優雅で深い味わい。

Francisco Javier Ramirez Cachi

ミゲル・ロセンドのアレグリアスを受けて
若き日の小島のイメージで佐藤浩希がカンティーニャを踊り、客席を沸かせます。
Francisco Javier Ramirez Cachi
衣装も60年代のイメージで腰高のズボンに、フリルのブラウス。

Francisco Javier Ramirez Cachi
メルチョーラが当時の雰囲気のイメージでミニスカートでルンバを歌い、
ミゲル・アンヘルと佐藤が踊ります。

Francisco Javier Ramirez Cachi

日本に帰った小島が踊るソレア。
Francisco Javier Ramirez Cachi
彼が日本に持って帰ったフラメンコが実を結び
新しい世代が登場します。
森田志保のタラント。
空気感が素晴らしい。


今枝友加のコリード。



正統純粋に歌い上げ、鳥肌が立ちました。
うるさいアフィシオナードたちをうならせたのも無理はありません。




ロマンセはミゲル・アンヘルとのパレハで。


ホセ・ガルベスの弾き語り


続いて、今枝友加のマラゲーニャ
メルチョーラと二人でのファンダンゴが
鍵田真由美のファンダンゴ・ポル・ソレアにつながっていきます。
美しい形が印象的。

フェルナンド・デ・ラ・モレーナのカンテソロ
そして最後はザ・ヘレスなソレア・ポル・ブレリアをアンドレス・ペーニャが
重みを持って踊ります。

公演を支えた歌い手たち、ギタリストたち。

パーカッションのペリーコ・ナバロ、パルマのハビエル・ペーニャとカルロス・グリロ。
メルチョーラ・オルテガ、ミゲル・ロセンド、ダビ・ラゴス、エル・ロンドロ。
ギターのホセ・ガルベス、アルフレド・ラゴス、ハビエル・イバニェス。

順に歌い踊ったフィン・デ・フィエスタにはヘレス在住のはるみさんも参加。
最後はヘレスの市の旗を送られた小島がマントンのようにして踊っていました。

フィン・デ・フィエスタまで、休憩も含めて3時間の長旅。
この公演でヘレスと日本の絆はまた一歩深まったように思います。

アイデアを出し、キャスティングをし、台本を、
いや舞台を作ったダビ・ラゴスとハビエル・ラトーレ。
長年日本人と仕事をしているからこその
日本へのオマージュ。

いつかまた日本ででもヘレスででも公演できたらいいね。







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