2018年2月24日土曜日

ヘレスのフェスティバル スペイン国立バレエ

ついにヘレスのフェスティバルが開幕。
初日を飾ったのはスペイン国立バレエ団。

グラン・アントニオの振り付け2作と、ブランカ・デル・レイ振り付けの『マントンのソレア』、ラファエル・アギラールの『ボレロ』と、歴史的な作品を並べた第一部と、日本公演でも好評だった現芸術監督アントニオ・ナハロ「アレント」という2部構成。

『エリターニャ』はグラン・アントニオ振り付けのエスクエラ・ボレーラの名作。
バレエシューズで、カスタネットを使って、とボレーラの王道。
クラシックバレエ団もかくやというほどの、高い技術を持つカンパニーだけに、圧巻。
何十年も前の振り付けだが、古びることなく、伝統を今に伝える、素晴らしい作品。
跳躍、回転、フォーム。どれを取っても素晴らしく、美しい。
ダンサーたちもよくそろっており、バレエ団の名にふさわしい。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
続くは同じくグラン、アントニオ振り付けの「サラサーテのサパテアード』
昔から国立を見ている人なら、アントニオ・マルケス版を思い出すかも?
が、ヘレスで踊った、ソリスト、ホセ・マヌエル・ベニテスは細身で華奢で、
グラン・アントニオそっくり。素晴らしいテクニックで名作を蘇らせた。

© Festival de Jerez/Javier Fergo
 続く『ソレア・デ・マントン』はブランカ・デル・レイの振り付け。
大判のマントンで変幻自在に見せる名作だ。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
 そしてラファエル・アギラールの『ボレロ』
第一舞踊手セルヒオ・ベルナルが、しなやかで強靭な肉体で魅せる。
© Festival de Jerez/Javier Fergo

休憩を挟んでの『アレント』
ナハロ監督のモダンな意欲作。
新スペイン舞踊、とでも言いたくなるほどに、サパテアードやカスタネットを始めとするスペイン舞踊のテクニックを使いながら、ブロードウェイミュージカルのように、華やかにショーアップされているのが特徴。
この写真でもわかるように、とにかくダンサーがよくそろっており、目のご馳走。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
 セルヒオとアローニャ・アロンソによるデュオでは、
© Festival de Jerez/Javier Fergo
 第二子出産から復帰したばかりのアローニャの美しさ、優雅さが印象的。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
 バタ・デ・コーラがマントンになる女性群舞。
ミュージカルの一場面のような男性群舞。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
 でも私が最も好きだったのはインマクラーダ・サロモンによるソロ。
カスタネットとバタでの動きの美しさ。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
 バタから解放されてからの自由なソロ。彼女も第一舞踊手に昇格し、昨年の「エレクトラ」主役を踊ってから、風格が出てきた。
© Festival de Jerez/Javier Fergo

カスタネットと椅子を使ってのフィナーレに、会場は喝采に包まれた。
© Festival de Jerez/Javier Fergo

深夜24時からはゴンサレス・ビアスのボデガ、酒蔵で、アントニオ・レイのリサイタル。
© Festival de Jerez/Javier Fergo

0 件のコメント:

コメントを投稿