2024年3月2日土曜日

ヘレスのフェスティバル8日目その1メルセデス・デ・コルドバ『インフィニータ』

マルガリータ・ヒル・ロエセ。
1908年生まれの彫刻家画家詩人。8歳で物語を作り挿絵も描いた天才少女。

のちにノーベル文学賞を受賞したスペインを代表する詩人の一人、『プラテーロとわたし』で有名なフアン・ラモン・ヒメネスに叶わぬ恋をし、1932年自殺。

スペインでさえ忘れられた存在となっていた彼女、マルガとその作品に偶然出会ったメルセデスは彼女のことを知ってもらいたい、と作品制作に着手。作品は今秋のビエナルで初演予定で、その過程の一部を見せたのが今回の公演。
最初、登場した彼女が天を指でさすポーズをとったとき、その指の先をつい見上げてしまった。インフィニータ、無限と繋がる瞬間。
手に持っているのはマルガリータ、ひなぎくの花。バックには彼女の文字でインフィニータ、インフィニートとある。


©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez
メルセデスの作品のいつもの仲間、フアン・カンパージョのギターに、歌はヘスス・コルバチョ、パーカッションにパコ・ベガ、コンパスにオルーコと言う布陣。
アレグリアス。

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

アタラジャだけど、座席がある通常のホールではなく、がらんとしたところに舞台を作り、バックにはビデオで、マルガの作品や写真が映し出される。
その見事なこと!


©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

作品制作過程で縁を得たと言う、マルガの姪が朗読で特別参加し、途中、詩人の人生や作品などについて語る。

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez
自殺の3時間前に両親に書いた、両親に謝りつつ、でも生きていても決して幸せになれないと言う手紙を読むところではメルセデスも涙。おそらく多くの観客もそうだったろう。

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

古いものはダメなのか、とメルセデスは昔振り付けたというタラントを踊る。
深い悲しみと絶望。そこにあるのは真実。
フラメンコという言葉を使って、メルセデスはマルガリータの絶望を語る。

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

そしてソレア。絶望の中に一筋の光が見えてくるような気がしたのは錯覚だろうか。。

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez

©︎Tamara Pastora/Festival de Jerez


 

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