2020年2月25日火曜日

へレスのフェスティバル三日目ファルー『ポル・ウン・スエニョ』

最高!
最高にごきげんなフラメンコを堪能させてくれました。
ファルー!!!

下手から歌いながら出てくるオープニングから最後のパコ・デ・ルシアへの思いを弾き語った曲まで、歌い、弾き、そしてもちろん踊り、八面六臂の大活躍。
骨の髄までフラメンコ、っていうのはこういうことなんだろうなあ。

で、自由でございます。
曲の形、とかに縛られない。
やりたい放題。
その意味では昨日のアントニオ・エル・ピパと同じ、でもあるのだけど、技術もコンパスも全然違う。

ものすごいコンパスでグルーブ感があるし、歌っている時には決してサパテアードをしない。やったとしても落ちにちょこっと入れるくらい。これはお兄ちゃんのファルキートもそうだけど、やっぱ歌へのリスペクト、なのだと思うわけです。
歌を聴いて踊る、のそのまた上級。

マルカールのすごさ。そして動かなくても踊っている、あの感じ。
リズムに合わせて動いたり、リズムと戯れるように、掴んだり、放したり。
もう楽しいの一言。
踊っている本人も楽しいのだろうなあ。

© Festival de Jerez/Javier Fergo
ギターはホールのないエレアコ。
舞台の上を自由に行き来する必要上、だったのかな。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
でもそのモダンな響きが、ホセ・ガルベスの古風なギターやロマン・ビセンティのパコみたいな早弾きもバリバリこなすギターと対照的で、それもまた楽しい。

写真でわかるとおり、くるぶしが見える靴で、靴下も履かないというのも、なんかやんちゃな感じでよく似合っている。
© Festival de Jerez/Javier Fergo

© Festival de Jerez/Javier Fergo
 フィナーレで「マドレ・ケ・パリオ」産んだ、お母さん、ってハレオもらってたお母さん、ファルーカはバタでアレグリアス。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
 ゲストのマリ・ビサラガとのタンゴがスーパーカッコよく、リズムとの遊びや、もうほんと、きゃあ、って叫びたくなるくらい良かったのでございます。
© Festival de Jerez/Javier Fergo




サラ・バラスやミゲル・ポベーダらの照明を手がけるオスカルの照明も綺麗だったし、うん、大満足です。

イサベル・バジョンの病気で急遽変更されたプログラムでしたが、本当にいい公演でありました。

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