2017年1月20日金曜日

ニーム・フラメンコ祭ミゲル・アンヘル・コルテス





Jean-Louis Duzert
ミゲル・アンヘル・コルテスはビエナルで初演したリサイタル「ソナンタス・エン・トレス・モビミエントス」。

3台のギターが飾られた舞台に登場したミゲル・アンヘルはまずは真ん中のギターを手にとり、弾き始める。
前半はクラシックな感じ。実際、一緒に公演を行ったクラシックのギタリスト、ホセ・マリア・ガジャルドの作品だったり。 聖週間のマーチだったり。


続くサビーカスのファルーカは下手のギターで。アバニコを手にしたアナ・モラーレスが絡む。
Festival Flamenco de Nimes撮影Jean-Louis Duzert

ああ、2015年秋セプティエンブレ・フラメンコで初演したアナの作品の中にあった曲だ。
アナは完璧な技術と優雅さで見せる。
同じ作品でも演奏していた17世紀のハカラも登場した。
こういう風に、アルティスタたちの間で曲が育まれ、育っていくのだなあ。

後半は上手のギターを手に、よりフラメンコな感じに。

Festival Flamenco de Nimes撮影Jean-Louis Duzert

サンブラ、アレグリア、グラナダのタンゴ、ブレリア。
グラナダのタンゴで再びアナ登場。曲はミゲル・アンヘルの故郷グラナダバリバリなんだけど、踊りはそれほどグラナダを強調してはいない。というのも面白い。

ミゲル・アンヘルは、エスペランサ・フェルナンデスやアルカンヘルなど、主に伴奏で活躍しているけれど、ソロもいいし、いろんなことにトライしていく姿勢も素晴らしい。
スペインではどうもギターが前にあまり出てこないのだけど、外国では、カンテよりも受け入れやすいのかもしれないし、どんどん、あちこちのフェスティバルに出て行って欲しいと思う。 クラシックを聴き慣れている人にもなじみやすいと思うし。違うかな。

歌、というか、コーラスで、マカリネスとダビ・ボニージャが参加している。マカリネスの美しい声は気持ちが良いのだが、うーん、なんというか、こう言ったコーラス風のとか、以前はモデルノ、と言っていたような感じの構成が、今はちょっと古びた印象になってしまうような。正統派のカンテを持ってくると、そちらにどうしても主役がいってしまうから、こういう構成にしたのではないかと思い、それはもちろんありだし、正解なのだろうけど。色々難しいです。




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