2025年8月10日日曜日

ラ・ウニオン2025/10日目コンクール決勝

トップバッターはピアノのホセ・カルロス・アンサ。毎回ピアノが最初なのは舞台のセッティングの関係。

続いてフルートのオスタリンダ。タランタとカルタへネーラ。

ホセ・ビーニャスのタラント。

フランシスコ・エレディア

トニ・アベジャン

再びホセ・ビーニャス

グレゴリオ・モジャ。

サロメ・ラミレスのタラント。

エル・ペリートの

サロメの


審査結果は

大賞ランパラ・ミネーラ

グレゴリオ・モジャ



舞踊部門

優勝

サロメ・ラミレス

準優勝

ホセ・ビーニャス

ギター部門

優勝

該当者なし

準優勝

トニ・アベジャン


楽器部門

優勝

ホセ・カルロス・アンサ


準優勝

オスタリンダ


カンテ部門別

カンテ部門I

・ミネーラス

グレゴリオ・モジャ

・カルタヘネーラス

グレゴリオ・モジャ

・タランタス

フランシスコ・エレディア

・ムルシアーナとその他のカンテス・ミネーロス(タラント、レバンティーカ、ファンダンゴ・ミネーロ、カンテス・デ・マドゥルガーなど

ホセ・デル・カジ(レバンティーカ)

カンテ部門II

マラガ、グラナダ、コルドバ、ウエルバの歌、アンダルシアのファンダンゴ由来の他の歌。

・マラゲーニャ、グラナイーナ・イ・メディア・グラナイーナ、グラナダ、ウエルバ、ルセーナのファンダンゴ、ベルディアーレス、ロンデーニャス、ハベーラ、ハベゴーテ、そのほかのフラメンコの要素のある、地方ファンダンゴ。

グレゴリオ・モジャ(マラゲーニャ)

カンテ部門III・低アンダルシアのカンテ

 トナ、シギリージャ。ソレアレス、カーニャ、ポロ、リビアーナ、セラーナス。

該当者なし

 

・低アンダルシアのカンテ

 ブレリア、カンティーニャス、タンゴス、ティエントス、ペテネーラ、ファルーカ、ファンダンゴ・ペルソナレスなど

グレゴリオ・モジャ(マリアーナ)



ビデオはこちら

https://www.youtube.com/live/KJX9ULrENxM?si=VSB_u3kxiKruXW97




2025年8月9日土曜日

ラ・ウニオン2025/9日目準決勝3日目

オープニングは楽器部門から。ピアノのマヌエル・モレーノはウエルバの人。タランタとファルーカ。ファルーカはコーラスとパルマのロス・メジやドラムスとエレキベースも加わる。

二人目はカンテ。コルドバのベルナルド・ミランダ。カラコーレス、ソレア、カルタヘネーラそしてミネーラ。

 踊りのジェニファー・ロペスはアルメリアから。タラント。

ギターのアントニオ・アベジャンはバルセロナの人。タランタとファンダンゴ・デ・ウエルバ。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


ホセ・デル・カジはコルドバ出身マドリ在住。ソレア、レバンティカ、ティエント、ミネーラ。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


再びジェニファーでソレア。

ナバッラの人だというギターこの日二人目のヘスス・カルボネルはタランタとアレグリアス。

ハエンのベレン・ベガのタランタとシギリージャ

ヘレスのサロメ・ラミレスはタラント

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


ヘレスのそば、パテルナ・デ・リベラのエル・ペリートはマラゲーニャ、ミネーラ、カルタヘネーラ、そしてアレグリアス。


©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


最後は再びサロメでバタ・デ・コーラにマントンのアレグリアスでおしまい

ビデオはこちら。https://www.youtube.com/live/G5EBWXBt28A?si=mXx3Rl8Ho_ay5my4



決勝進出者は以下の通り。

カンテ部門

ホセ・デル・カジ/レバンティカ、ティエントス

フランシスコ・エレディア/ミネーラ、タランタ、グラナイーナ

グレゴリオ・モジャ/ミネーラ、カルタへネーラ、マラゲーニャ、マリアーナ

エル・ペリート/ミネーラ、カルタヘネーラ、マラゲーニャ    

カジ以外はランパラ賞候補

舞踊部門

サロメ・ラミレス

ホセ・ビーニャス

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


ギター部門(決勝進出者一人だけですが優勝するとは限りません9

トニ・アベジャン

楽器部門

オスタリンダ・スアレス(フルート)

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


ホセ・カルロス・アンサ(ピアノ)

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

今日もYouTubeFacebookでの中継あります。スペイン時間22時、日本時間朝の5時からです。




2025年8月8日金曜日

ラ・ウニオン2025/8日目コンクール準決勝2日目

 コンクール準決勝二日目も最初は楽器部門から。

まずはピアノ。アルメリアのホセ・カルロス・アンサ。まずはタランタ、ソレアとブレリアはパルマとカホンも加わって。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

続いてチェロのラウル・エレーラ。タラントとソレア・ポル・ブレリア。ペダルで操作してリズムや歌声の録音と共演。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


そしてハエンのフランシスコ・エレディア。昨年タランタ部門で賞を獲得している。
タランタ、ソレア、グラナイーナそしてミネーラ。伴奏はアントニオ・ムニョス。
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

ギターはこれも昨年も純血書おうに出場していた地元ムルシアのロルカという街の出身、メルセデス・ルハン。タランタとブレリア。ブレリアではパルマとカホンも加わる。ギターに伴奏が登場するのはこのコンクール史上はじめてのこと。
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

セビージャはロス・パラシオスのアナベル・デ・ビコ、昨年カルタヘネーラで賞をとっている。グラナイーナ、ミネーラ、ムルシアーナ、そしてシギリージャ。
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

カディス県出身のホセ・ビーニャスのタラント。
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

シウダ・レアル出身グレゴリオ・モジャはベテラン、パコ・コルテスの伴奏で。昨年の決勝進出者。ミネーラ、カルタヘネーラ、マラゲーニャそしてミネーラ。
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

そしてセビージャ県パラーダ出身の若手リディア・ロドリゲスのマラゲーニャ。

最後は再び、ホセ・ビーニャスでバストンを使ったシギリージャで幕を閉じました。

 ビデオはこちらで見ることができます。

https://www.youtube.com/live/pJ8IwsevWew?si=4pI2RVRrtpVGSFDP

2025年8月7日木曜日

ラ・ウニオン2025/7日目コンクール準決勝1日目

コンクール初日。
ピアノのロレンソ・モジャ。去年の決勝進取者。マドリードの音楽学校の先生だそう。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

 フルートのオスタリンダ。エストレマドゥーラの人で、ギターとのレバンテ。ギター、パーカッション、パルマ、カンテも入ったブレリア。 
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 

歌のトップバッターはラケル・サラス。ウエルバの人。ミネーラとグラナイーナ。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

ギターのサムエル・デ・エンカルニは左利き。カディス県ラ・リネアの出身。ミネーラとグアヒーラ。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

アリカンテのチャスキオはカルタヘネーラ、アレグリアス、ミネーラ、シギリージャと4曲ノミネート
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

今日唯一の踊り手オフェリア・マルケスのタラントを挟んで、

アルメリアのアンドレーレはファンダンゴとシギリージャ。
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

マラガのロシ・カンポスはマラゲーニャとレバンティカ。
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

最後はオフェリアのカーニャでした。
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

コンクールの模様はこちらで見ることができます。
https://www.youtube.com/live/RxNlb9WsYKg?si=O6NKVh9ToHxq5uPz
 
来日中継もしてるので早起きした方はフェスティバルのオフィシャルYouTubeチャンネルでご覧くださいませ。




ラ・ウニオン2025/6日目アンダルシア舞踊団『ティエラ、ベンディータ』

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

 コンクール前のガラ公演最終日はアンダルシア舞踊団公演。

昨年のビエナル、今年のヘレスで観た『ピネーダ』は物語のある作品でしたがこちらはフラメンコ曲を繋いでいく組曲形式。

暗めの照明の中、伴奏なしで群舞のパルマと靴音で紡いでいくブレリアやタンゴで始まり、カンテソロやパーカッション奏者によるカスタネットのソロなどを挟みつつ、群舞や短いソロが続いていきます。この群舞があまり整理されていないというか、どこか統制が取れていない感じがあったような気がします。またソロ曲を集団で踊っている感じのものが多く、群舞ならではの力や美しさというのがあまり感じられませんでした。『ピネーダ』で見せた群舞ならではの一体感や力を覚えているだけに比較しちゃいます。同じメンバーだし、一人一人の技術レベルも高いのはわかるのだけど。まあ、ここの舞台は狭いし、独特なのでその影響もあるのかな。それでも昨年の国立バレエと比べると。。。と思ってしまいます。

伝統を意識して、男性はトラヘ・コルトという丈の短い襟のないジャケットと腰高のパンタロンでの場面も多く、


コルドベスを使ったり。

またバタ・デ・コーラとマントンでの群舞、カンティーニャもあったり。『オリヘン』でのジェンダーレスな感じと違い男性的なもの女性的なものを分けて表現している感じ。


この華やかさはこの場面だけで(でも群舞はちょっとごちゃごちゃしてる)あとは全体的に暗い。フラメンコは夜、というイメージなのかな。よくわからない。

後半、監督パトリシア・ゲレーロが詩を朗誦し踊り、ソレア・ポル・ブレリアのソロ、そして最後は全員でのシギリージャ。彼女のソロではオレ!な瞬間もちろんありました。

ブレリアで終わるというパターンから抜け出したくてブレリアではじめて最後がシギリージャなのかな。フィエスタ的な曲から深い曲へと進んでいくというわけでもなさそうだし、コンセプトはよくわからない。アンダルシアの各地を旅するという感じなのかな。よくわからない。いろんな曲種が登場するけど全体的なまとまりや流れもよくわからなくてモヤモヤ。期待しすぎました。音楽の違いも大きいように思います。ピネーダではダニ・デ・モロンでしたが、今回は舞踊団のギタリストによるもの。


昨日のではないけどプロモーションビデオ貼っときます。



さて今日6日22時からはいよいよコンクールです。出場者と順番、曲目は以下の通り。






コンクールの模様はネット中継されると思います。

フェイスブック

https://www.facebook.com/FestivalCanteDeLasMinas?locale=ja_JP

YouTube

https://www.youtube.com/@CanteDeLasMinas

2025年8月5日火曜日

ラ・ウニオン2025/5日目エセキエル・ベニテスとマイテ・マルティン

 5日目はカンテの日。

ヘレス出身エセキエル・ベニテスは最近評価が上がってきている歌い手の一人。

一曲目のソレアから観客を沸かします

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

2曲目のアレグリアスはパルマの二人も参加。


彼が歌う歌詞は全部自作だそう。いわばシンガソングライター。一部が自作という人はいるけれど全部、という人は珍しいと思います。

マラゲーニャからベルディアーレスかと思うとまたマラゲーニャに戻るというユニークな歌い方をしたり、トリージャの歌詞をブレリア・ロマンサーダのようなリズムで歌ったり。いファンダンゴ、そしてブレリア。パルマがヘレスぽくなく、ずーっと裏入れてベラーっとして感じで続いているのには違和感あったけど、エセキエルはちょっと踊って観客を楽しませました。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

続くマイテ・マルティンはヘレスのホセ・ガルベスのギターで。ホセの古風な、歌を立てる伴奏でカンテ・デ・レバンテ、87年に優勝、ランパラ・ミネーラを手にした時にも歌ったレトラも歌い、これまた会場を沸かせます。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

ロンデーニャ、ソレア、シギリージャ、ティエント、そしてブレリアとこちらもたっぷり聴かせました。最高の調子とはいかなかったように思うけど、歌い手としての基礎がしっかりしてるから、超例え調子が悪くてもレベルは保持できるのでしょうね。

   

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

マイテは伝統的な歌詞を丁寧に歌っていきます。タンゴではパストーラやレポンパ、ブレリアでもフェルナンダ、ベルナルダが歌っていた歌謡曲の歌詞などフラメンコ好きなら誰もが知っているようなレトラも登場し、頭の中で口ずさんだ人も多かったことでしょう。

新しい歌詞も伝統の歌詞もそれぞれにそれぞれの良さがありますね。




2025年8月4日月曜日

ラ・ウニオン2025/4日目へスス・カルモナ『ウニードス』

いやあ、もうなんと言ったらいいのでしょう。この人はどこまで進化、深化していくのでしょう。

ヘスス・カルモナ新作『ウニードス』

舞台の真ん中に、奥から手前へ向かう光の道。そこでただ一人、音楽も何もない中で踊る。ゆっくりゆっくり。空間に絵を描くかのように、旋律を奏でるかのように動いていく。伝統的な男性舞踊のキリッとした姿勢とブラソ、マノ。そして見事というしかないサパテアード。


©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 


しなやかで強靭でムイ・フラメンコ。これ以上何を望もうというのか。

水玉の衣装のルシア・カンピージョとパレハでタラント。これがまた良かった。2012年ここラ・ウニオンで優勝したヘスス。2016年の準決勝で素晴らしい演技を見せたルシア。タラントらしいシリアスさやドラマチックさをしっかりと表現しつつもやりすぎにならない。同じ振りで踊るところ、二人が絡むところ、そのバランスもよく、姿も美しく。抑制されているからこその美しさ。


©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 


男性がすっと女性をサポートするような、パレハの基本もちゃんと抑えているのだけどそれもごく自然な形で嫌味にならない。

エレアサル・セレドゥエラが歌うファンダンゴ・デ・ウエルバをヘススが踊る。初心者クラスの曲目として見ている人も多いかもだけど、踊る人が踊れば、最先端のフラメンコになるのです。

赤い衣装のルシアの上半身が浮かび上がる。曲はアレグリアス。すっと舞台全体に灯が灯るとバタ・デ・コーラ。華やかに優雅に。キリッとした男性舞踊のヘススと良い対比を見せる。踊り手はヘススとルシアの二人だけなのに、舞踊団公演を見たかのような満足感があるのは二人がいろんなタイプの踊りを踊ることができるからだろう。基本は伝統。でも伝統をなぞるのではなく、そこに新しい動きや形も取り入れていく。


©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 

ホセ・バレンシアのカンテソロはフアン・レケーナの伴奏でティエント/タンゴ。長らくヘススと共演している二人だけど、今回はゲストという形で登場。風格のあるカンテをたっぷり聴かせた。と、ギターソロのグラナイーナで二人の後ろに登場したヘススがメロディをなぞるように踊る。カンテリブレを踊るのはもう珍しいことではないけれど、こういう曲にこそ、踊り手の技量が見える、という気がします。

からの、ブレリアで盛り上げてこれで終わりかと思いきや。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


ルシアのカスタネットでのシギリージャ。ヘススのソロ・デ・ピエからのソレアとまだまだたっぷり見せてくれるのでありました。 


©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


2012年ここで優勝したヘスス.初日のアントニオ・レイと言い,コンクール優勝者たちが経験を積んでこの舞台に帰ってくるのは素晴らしいですね

いいものを見た後の高揚感に包まれつつ通りに刻まれたぺぺ・アビチュエラとヘススの名前の除幕式。



©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 
©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas 






ついツーショットまでお願いしちゃったのでありました

なお、講演に先駆け20時からはぺぺ・アビチュエラ、アンパーロ・ベンガラ夫妻と息子のホセミ・カルモナの3人の話を中心に構成された書籍『ぺぺ・アビチュエラ ナウ・オア・ネバー』のプレゼンテーションとぺぺ、アビチュエラへのカスティジェーテ・デ・オロの授賞式が行われました。

まだ読み終えていませんが、まるで彼らの会話を聞いているような感覚で読める本です。著者のホセ・マヌエル・ガンボアとぺぺ、アンパーロ夫妻が壇上に。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

その様子はビデオでも。


その後、カスティジェーテの授賞式も。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

おめでとうございます。

個人的なことを言えば36年前、フェリアのカセータで初めて会った時からずっと変わらず、親しくいろんな話を聞かせてくれるぺぺ夫妻。長年の功績が受賞や書籍という形で多くの人に伝えられているのは嬉しい限りです。