宮川静代、黒木珠美、井上圭子、塚原利香子。4人の踊り手による舞台「デ・リリオス 始まりはいつも妄想」は10月8日ガルロチで。
黒いお揃いの短めのスカートでのマルティネーテによるオープニング、ミュージシャンたちによるブレリア、踊り手たちそれぞれのソロ、そしてアンダハレオでのフィナーレ、というシンプルな構成。
宮川静代のガロティンは帽子を太鼓のように叩いたりと工夫があって面白い。茶系のチェックのツイードみたいな、キュロット風の幅広パンツは、乗馬にも使う帽子からの連想で乗馬風にしてみたのかな?んー、なら上は白いブラウスとかの方がよいのではないだろうか? 赤とかの黒とかレースとか超ミスマッチな気が。トップスにあわせるなら下は黒のパンタロンかスカートじゃないかなあ。最初の場面が黒いスカートだからかぶりを避けたのだろうか。謎。衣装が気になって踊りどころじゃない。
黒木珠美はソレア。そつなくこなす。丈の短いジャケットを合わせた衣装は、私的にはマヌエラ・カラスコ。一通りこなしてるし、よく動けるけど、なんだろう、もうひとつなにか力強いものが欲しい気もする。さらっとしている感じ。
短い休憩をはさんで、井上圭子はマントンにバタ・デ・コーラでアレグリアス。まだ照明が暗いうちからしっかりバタをさばく。アレグリアスはカディスの曲だが、彼女のアレグリアスはミラグロス・メンヒバル直伝というこよで、いかにもセビージャ!な、優雅で、女性らしく、華やかなアレグリアス。ミラグロスのような表情だけでなく、マティルデみたいな感じも出て来たり。またミラグロスの伴奏でラファエル・ロドリゲスがよくやる、ポピュラーソングを入れるところも、ギターの鈴木淳弘がちゃんとやってくれたので、ミラグロス好きは思わずにやり?これぞフラメンコ!な一曲でありました。最後引っ込むところは半年まえに亡くなったバレエの恩師に踊っているのが伝わってきて涙。いやあいいアレグリアスでした。思いっきりマントン使える、大きな舞台で観たいなあ。
最後は塚原利香子が宝塚の王子様のような白いミリタリー風トップスに黒のパンツ、ブーツでのファルーカ。男装のファルーカは定番だけど、こういうのは初めて。パンタロンについてた飾りが最初の宮川さんの衣装の飾りに似てたので同じ人が衣装担当なのかなあ。歌もカンパニジェーロの歌詞だったり、そして最後はブレリアになるし、ちょっと変わった感じ。いつものファルーカのワンパターンをきらったのかな? 目線が下に落ちがちなのもちょっと気になってしまう。あ、衣装はタイトルの“妄想”なのかな。わかんない。
いろんな人がいていろんなフラメンコがあるんだね。でも一曲だけではまだ見えないものもたくさん。またぜひ舞台やって、みせてください。
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