2024年9月27日金曜日

エバ・ジェルバブエナ『ソロ・ア・セビージャ』

舞台の上をくるくると歩き回るエバ。そこに一人、また一人とミュージシャンたちが現れる。
ソレア・ポル・ブレリア。肩に飾りのついた短い上着を合わせた黒い衣装。迫力。

Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León 

歌い手たちが無伴奏曲を歌い継ぐロンダ・デ・トナ。

バタ・デ・コーラのコーラが前についたような衣装で椅子に乗ったりするコンテンポラリーぽい場面や、オルーコとクリスティアン・ロサーノによる短いブレリア

エバの姪が歌うグラナイーナ。

Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León

そしてタラント。歌うのは今年のウニオン優勝のヘスス・コルバチョ、2010年優勝のミゲル・オルテガの他に、セグンド・ファルコンと最近のエバ伴唱のレギュラーメンバー、トゥリー。重みのある表現。

Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León

Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León

でも個人的に、最も良かったのはファビとマリナ・エレディア、二人のカンタオーラが歌ったタンゴの場面。ファビの最高にフラメンコな声と間合い、古風なテイストで踊るエバ。
いやあ、エバが女性の歌で踊るの見るの初めてのように思うけど、本当に良かったです。
正統派熱血フラメンカの力で彼女も熱くなるみたいな感じ。
 
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León

Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León

歌い手たちによるファンダンゴ・デ・ウエルバ(ヘススがやっぱいい)を挟んで、バタ・デ・コーラにマントンでのアレグリアス。
登場の様子はマティルデ・コラルそのものでした,
マントンがいつも彼女が使っているものよりも薄手で大きめのものだったように思うけど変幻自在に操っているのはさすが。コーラがカンカン?中のフリルがたっぷりで後ろ向きでのマントン技の時三角のてっぺんが見えない感じにちょっと違和感あったけど。
 ビエナルのために準備したフラメンコな作品。個人的にはコンテな場面なくてもいいじゃん,と思ったけど、十八番のソレアを封印しながらも観客をわかせるエバはやっぱりすごいのでありました。フラメンコは物語や群舞,装置がなくとも大舞台をいっぱいにできるアルテなのであります。


Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León



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