満員のマエストランサ劇場が大喝采に包まれた。
マヌエル・リニャンの新作『ムエルタ・デ・アモール』はスペイン歌謡とフラメンコを組み合わせ、モダンにショーアップした作品。
歌えるダンサーたちを集めて、歌って踊る新しいタイプのエンターテインメントを作り出した、という感じ。
女装男性が踊る『ビバ!』もエンターテインメント志向だと思ったけれど、これはより振り切った感じ。
ミュージカル風とでもいうのかな。フラメンコというよりショーダンス、といった振り付け/場面もあります。
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
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金髪のドーンとしたセニョーラがスペイン歌謡を熱唱し、スペイン歌謡の歌手だとばっかり思ってたらマラ・レイでした。押し出しが立派。超貫禄。
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とはいっても、もちろんフラメンコもあります。注目の新進、フアン・トマス・デ・モリアのノンストップ超絶饒舌なアレグリアス。リボンを結んだ輪っかを使ってのセビジャーナス。マノリージョのソレア。女性的でも男性的でもない、彼独特のスタイルが出来始めているような。
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
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でも私が一番気に入ったのは、実はセビジャーナスのギターソロ(フランシスコ・ビヌエサ)だったりするのも事実。
周りが興奮するにつれどんどん冷めてく私の気持ち、場違いなところに来てしまった感をどう説明すればいいのでしょう。フラメンコ見にきたら歌謡ショーだった、みたいな。ダンサーそれぞれも実力者だし、新しいスタイルを作り出すリニャンもすごい。それはわかるんだけど、観客を熱狂させる何かがあるのに私にはそれが見えてないような。熱狂してた友達と今度ゆっくり話をして、私に見えていない何かを知りたいと思ったことでした。
2年前のロシオ・モリーナ、本人がフラメンコじゃなくパフォーマンスと言ってた作品では、私は熱狂し、おおかたは否定的な意見だったことを思い出しました。ひとりひとり見えてるものが違うんだな、と。
初演時のビデオあったので貼っときますね。
ビエナルのオフィシャルのビデオも。
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