2025年10月21日火曜日

エドゥアルド・ゲレロ『デバホ・デ・ロス・ピエス』

 10月19日はセビージャ、マエストランサ劇場でエドゥアルド・ゲレロ。

©︎ Teatro de la Maestranza/Guillermo Mendo


作品は4年前ヘレスのフェスティバルで初演。歌い手がイスマエル・デ・ロサからヘスス・コルバチョに、踊り手の一人はアルベルト・セジェスからフリア・アコスタに、と一部のキャストが変わっているけど基本は同じ。舞台上での白い衣装への着替えから始まり、白いゴムのリボンのようなものでできたカーテンが舞台3面に。


©︎ Teatro de la Maestranza/Guillermo Mendo


カーテンにビデオが映写されたりとか、今っぽい演出。フラメンコ曲の間にノイズが入ったり、もそうですね。

でももう、最初に映像を使い始めた頃のような新鮮さや驚きはなくて。正直、はいはい、そうですかって感じ。よっぽど上手い使い方しないと逆効果かも。

大きなシンバルを紐づけて踊ったり、カディスのカルナバルで使うピトーと呼ばれる楽器で会話したり歌いながら踊ったり。色々工夫しているのはわかる。

ビデオのレメディオス・アマジャが歌うタンゴを踊り、最後はパレスチナ解放のメッセージと共にソレア。最後はピエタのようなポーズの上に出演者たちが白い衣装を脱ぎ捨てておしまい。これはフラメンコも世界の一部で繋がっているという意味なのかしらん。タイトルは足の下、という意味だから足の下の大地、地球は全部繋がっている、ということ?

昨年の夏、昔ながらの、じゃないけれど、彼の歌を踊るフラメンコに大興奮したけど、だからかなあ、エドゥは本当にすごいダンサーだと思うのだけど、映像で気が散って、フラッシュライトに目を背けるってのは年ですかね。踊りそのものを、主役を、よりよくみせる演出なら大歓迎なんだけど、演出が目立ちすぎるのは好きじゃないっていうか。でもこれが彼が望んだものなわけで。エバのコンテぽいイントロにも通じるけど、いいアーティストには好きなことをする自由があって、こっちはそれを見るしかないんですね。はい。これもエドゥ。でもやっぱ私は去年の夏のエドゥが好き。そういうのがもっと観たいってのは間違い無く私のわがまま。わかってます。ごめんよ。



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