開演前の暗転から、照明で、舞台前面に立つミゲルが浮かぶオープニングはあっ!という驚きで、そこから歌う、無伴奏のカバルは、これから何が始まるんだろう、というドキドキ感もあって、良かった。
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
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カンシオン歌謡ではなく、正統派カンテと真っ向から向き合って、全力投球で見事に歌い上げる。その歌だけで説得力があると思うので、解説や小芝居(マヌエルくんはお芝居もお上手だったけど)が果たして必要だったのか、という疑問は残る、っていうか、そんなんなくて、ただ、普通のリサイタルで良かったのでは?と思うのであります。
ロルカも発起人の一人だった1922年に行われたグラナダのカンテ・ホンドのコンクールで優勝したテナサスのカーニャをはじめ、コンクールに出演したり協力したアントニオ・チャコン、マヌエル・トーレ、パストーラ・パボン“ニーニャ・デ・ロス・ペイネス”、トマス・パボンらのカンテ。中ではパストーラが歌ったロルケーニャがなんとも懐かしく、そういえば長いことパストーラ聴いてなかったわ、と思い出させてくれました。パソコンにパストーラの全曲集入っているんだけどね。
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曲目としては現在ツアー中のポエマ・デ・カンテ・ホンドと重なるところも多く、サポートメンバーも、ギターにヘスス・ゲレロ、パルマにカルロス・グリロ、ロンドロ、マカリネス、パーカッションにパキート・ゴンサレスという面々も一緒なのだけど、ゲストで、ヘレスのお婆様たちとディエゴ・デル・モラオが唐突に登場してブレリアのフィエスタをやったり、後半、エバがバンベーラを踊るとか、
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最後、聖週間の楽隊が登場して、サエタ歌うとか
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スペクタクル感のある場面も作って、というのはさすがのエンターテイナーでございます。
ただ音響はボリュームがデカすぎて、低音が響きすぎ、耳にティッシュ詰め込ん真なくてはいられない状態だったのはちょっと残念でございました。
エバ、衣装がちょっとゴテゴテしたジャケットとかなのはなんかちょっと違う、って気もするんだけど、踊りはより熟成された感。今さらなんだけど、一つ一つの動きが丁寧で完成されている。歌との呼吸、とか、音楽との一体感あってこそのフラメンコだなあ、と改めて感じさせてくれました。
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