2022年11月14日月曜日

Pasión 2 Abriendo puertas

  久保田晴菜が若手フラメンコ・アーティストたちと作り上げた舞台。彼女の故郷、沼津での第1回公演を経て、新しいメンバーも加わっての第二弾は東京、高円寺での公演。その映像を配信で拝見。ライブをそのまま収録したものではなく、ライブ映像に配信用に自由にカメラが動けるようにして収録したパフォーマンスを組み合わせているから、通常の配信ビデオとは一味違う見ごたえのある映像となっている。

今回は群舞を中心に構成。普段はそれぞれ独自に活動しているこれだけの人数が予定を合わせ練習を重ねるのは大変なことだったろう。まずはそのことに敬意を表したい。目標に向かって一緒に汗を流した仲間たちの一体感のようなものも感じられるいい舞台となっていると思う。

細かいことを言えば、最初のアレグリアスで、ギターに敬意を表してなのか前の方に座らせているけど、踊りが見えにくい位置なんじゃないか、とか、タラントでトラへ・コルトってどうよ、タラントなら普通のシャツとパンタロンでしょ、コルトならファルーカとかの方が良くない?(三人のコンビネーションとかいいだけに衣装で減点は残念)など、ちょこちょこあるけれど、それぞれの曲を、フォーメーションを工夫しつつ上手にまとめているなと思いました。欲を言えば、この曲で何を表現したい、というところまで見えてくるともっといいのでは。曲を表現する、場合でもその曲のどこにポイントを置くのか、その曲をどうイメージしているのか。群舞はフォーメーションやポーズなどいろいろ工夫しているのはいいのだけど、見ているうち、このメンバーでベテランの振付家の振付で見てみたいな、という気持ちになったのも正直なところ。いつかスペインから振付家をよぶ、なんてことができたらいいね。

とにかく若い世代の力を感じられる公演でした。これからの日本のフラメンコは、フラメンコの未来は彼ら次第。頑張ってほしいです。




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