2013年2月28日木曜日

フラメンコ・フェスティバル2013イサベル・バジョン

結局フラメンコなのだ。

イサベル・バジョンの新作
「カプリチョス・デル・ティエンポ」
ビデオはこちら

ここ数年、演出家をたてて物語やプロットのある作品に挑んで来たイサベル。
今回は演出家も物語もない
素のフラメンコの舞台。



メトロノームのような時計の音で幕があくと
裸足のイサベル。
足にだけ光があたる。

舞台後方の椅子に座ってのサパテアードはマリオ・マジャ譲り。
Javier Fergo

ダビ・ラゴスとロンドロの絶品マラゲーニャから
アバンドラオ。
Javier Fergo
昔風のベルディアーレスの振りが入っていたりするが
全体としては現代的なスピード感のある振付けだ。
形の美しさに、フラメンコ性に思わずオレ!

ファルーカ
Javier Fergo

そしてグアヒーラ。
Javier Fergo

サビーカスの響きを古風にそして今風に

バジェーホのシギリージャが
生演奏のシギリージャに。


と、ここまでずっとイサベルは同じ衣装。
マントンやフリンジ、帽子などで変化をつけているだけだ。
同じ衣装でもこんなにも曲によって踊り手の身体の表情は変わるものか、
と思いつつも、衣装も変えてほしかったな、という気もしないではない。

舞台美術も何もない舞台。
唯一、ミュージシャンたちの椅子の位置で変化をつける。

いい踊り手、いい歌い手、いいギタリスト。
それだけでいい舞台はできるのだ。

最後はバタ・デ・コーラに着替えてアレグリアス。

Javier Fergo

マティルデ譲りの柔らかな、女性的な動きが
今の感覚で再構成されている感じ。
シレンシオの美しいギターの響きとゆっくりした動き。
エレガント!コケット!そしてフラメンコ!
バタさばきの素晴らしさ。

歌い手とギタリストも一緒に踊るという
最後もしゃれていて

極上のフラメンコに酔わせていただきました。
セビージャのフラメンコに乾杯!

Jvier Fergo

 それにしても
公演の間中、よだれ流しそうな笑顔になっていた私だけど
シンプルにいい!もの説明するのってすごく難しい。
イサベルのすごさは
ロシオ・モリーナの天才とはまたちがう。
難しい事を涼しい顔でいともやすやすとやってしまう
セビージャの香り高いフラメンコ
もっとみんなにみてもらいたい。


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