前アンダルシア舞踊団監督ウルスラ・ロペスが、監督退任後、初めての作品を初演。監督時代の作品『蝶の呪い』の続編とでもいうべき作品。公演は彼女の名前で、だけれど男4女4の8人のダンサーが彼女と共に繰り広げるフラメンコの舞踊の歴史の絵巻みたいな作品。フラメンコだけでなく同時代のモダンダンスなども取り入れてソロで群舞でとバラエティに富んだ形で見せていく。無題の悲劇というタイトルはロルカが暗殺される前に書いていたタイトル。そこにロルカがかいた大天使がフラメンコのフリルのドレス、という記載からの発想でフラメンコドレスが空に上がっていくオープニング。そのドレスが最初、花に包まれた棺に見えるのが凝っていて面白い。でもこれ、記者会見でタイトルの由来聞いていた私にはわかっても他の人にはわからないよね。
©︎Esteban Abión/Festival de Jerez |
以降、ビセンテ・エスクデーロのシギリージャ、グラン・アントニオのマルティネーテなど、フラメンコの歴史を語るのに欠かせない伝説の巨匠の作品に始まり、
©︎Esteban Abión/Festival de Jerez |
ウルスラが真紅のバタ・デ・コーラとマントンで踊ったサエタは見事だったけど。
©︎Esteban Abión/Festival de Jerez |
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グイトやファルーコのソレア、と言った素晴らしいフラメンコの振り付けを他の人が踊ることで後世に残していくことは悪くないと思う。ガデス舞踊団がそうだよね。ま、本家知ってるとここはもうちょっと足伸ばして、とか思うことがないじゃないけど。ギターでも、ハビエル・コンデがやってますよね、過去の名作を今の技術で演奏っての。でもこの作品はいろいろ詰め込みすぎて、整理が追いつかない。
歴史を語るのでも年代順にするとか、テーマで分けるとか体系的なものがあるといいだろうし、歴史的な振り付けをそのまま踊るのではなく、印象的なポーズを使ってそこからオリジナルにして過去と現在を照らし合わせるいくとか、うーん。なんかちょっと腑に落ちないというか、納得しきれないとこもあるけれど、前作同様、力仕事見せていただきました。
あ最後になったけどアルフレド・ラゴスのギターとプロジェクトロルカ(パーカッションとサックス)好きです。歌のペラーテとセバスティアン・クルスもコントラスト効いてて良かったし、舞踊団メンバーも頑張ってました。
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