2010年12月31日金曜日

Adios 2010!

大晦日。
2010年はフラメンコにとってどんな年だったんだろうか。
と考えてみる。

2月にフェルナンド・テレモートが
3月にラファエル・エル・ネグロが
6月にセビージャの歌い手、ルイス・カバジェーロが
11月にマリオ・パチェーコが
12月はエンリケ・モレンテが
天に召された。
病から驚異的な回復をみせていたフェルナンドと
この夏もすばらしいカンテをきかせてくれていたエンリケの死は
フラメンコ界にとくに大きなショックを与えた。


不況の影響をうけて
フェスティバルの規模が縮小されるなどフラメンコ自体の現況は
決して恵まれた状態ではない。
CDやDVDのリリースもかなり減ったし
公演数自体も減っているようだ。

そんな中でもロンドロ、トレメンディータなどCDデビューを果たした若手たちもいれば
世界を舞台に活躍するイスラエル・ガルバン、
スペイン歌謡を歌ったアルバムで一躍全国区の人気をえたミゲル・ポベーダら
気を吐くフラメンコたちもいる。



うれしいニュースはユネスコによる世界無形文化遺産認定だろう。
過去に一度否決されているだけによろこびもひとしお。
これをあしがかりに

2011年がフラメンコにとって素晴らしい年となりますように。

2010年12月27日月曜日

ロシオ・モリーナのクルシージョen セビージャ

1月10日から14日までの5日間
セビージャはトリアーナにあるマヌエル・ベタンソスのスタジオ
ロシオ・モリーナのクルシージョが開催されます。

ロシオ・モリーナといえば、今、最も“熱い”バイラオーラ。
ふだんはマドリードに住んでいるのでセビージャでのクラスは貴重です。
12時から13時が中級、13時から14時が上級。

なお、通常クラスは現在クリスマス休暇中。

2010年12月24日金曜日

イスラエル・ガルバンの黄金時代


いやあ、もうほんとうに。
これで心置きなく年末を迎えられる、っていう、
最高に素晴らしいフィン・デ・フィエスタ・デル・アーニョでございました。

前日、記者会見で話していたように
アルカンヘルが歌うと全体の雰囲気はがらりと変わった。
より洗練された感じ、というか、
つきぬけるような高い空のような明るさ、光あふれる感じ。

バイレ、カンテ、ギター。
それぞれにみせどころがあり
それぞれが組み合わさり
最強のフラメンコをみせる。
これぞフラメンコの醍醐味!



最後はアルカンヘルがギターを弾き
イスラエルが歌い
アルフレドが踊る

イスラエルが弾き
アルフレドが歌い
アルカンヘルが踊る

フラメンコってまんまるなもんなんだね。

それにしてもイスラエル。
いつものこととはいいながら
あの呼吸! あの間合い。
テクニックもさることながら、あの呼吸は世界最高。
ところどころにユーモアも感じさせ
いやいや本当に楽しく素晴らしいフラメンコをありがとう!

2010年12月23日木曜日

イスラエル・ガルバンとアルカンヘル

22日水曜日朝、豪雨の中、木曜日の、
カハソルのフエベス・フラメンコスの記者会見が行われた。
セビージャの毎週木曜日のフラメンコ公演、
2010年最後を飾るのはイスラエル・ガルバン。

当初はソロ、独り舞台という話もあったようだが
いろいろあって「エダ・デ・オロ」に。
ヘレスのフェスティバル(サラ・コンパニアでだった!)
での初演以来、すでに世界各国で150回も公演している作品だが、
構成は変わらなくとも、中身は成長してきている作品だ。
歌い手とギタリスト、踊り手。3人だけの舞台。
今年2月に亡くなったテレモートが初演した歌い手を
ダビ・ラゴスが引き継いでいたが、
今回はアルカンヘルが歌う。
「歌い手は作品の33パーセントを担っている訳だから
全く違う作品のようになると思うよ」とイスラエル。


二人の話は自然とエンリケ・モレンテの話になる。
エンリケが開いた道があったから
彼らも“自由”な表現ができるのだという話。
エンリケがイスラエルをセビージャに観に来た話。
エンリケはイスラエルの「アレーナ」にビデオで出演しているのだが一銭もとらなかった話。
イスラエルもエンリケによばれると飛んで行った話。
思い出はつきない。。。

やりたいことをやりたいようにやるのだという。
「プーロ(純粋)であるということは自分自身であるということなんだ」

イスラエルはいう。
「僕はフラメンコだよ。外国で公演するとよけいにそう思う。
コンテンポラリーのすごい人はたくさんいる。
僕に拍手してくれるのは僕がフラメンコだからだ。」
新作をスイスで初演したばかりの彼の言葉に重みがある。
「新作をつくるときは全部ゼロからつくるんだ」




コーヒーとクリスマスの伝統菓子、ポルボロンをつまみながら話ははずむ。

「僕らがフラメンコを生きた最後の世代かも。。。」
との話に、ん?
「僕は小さい頃夜はタブラオ、ラ・トローチャの楽屋にいつもいたんだ」とイスラエル。
「たくさんのフラメンコを観た。フラメンコだけじゃなくグラン・シモン(漫談)やなんかもね」
「僕は8歳頃からペーニャのコンクールに行ってた。わからないながらも大人たちのフラメンコの話を必死になってきいていた」とアルカンヘル。
「うちの子はマイケル・ジャクソンに夢中でファンダンゴなんて知らないよ」


うわわ。若手だと思ってた彼らが、ベテラン的発言。
いやま、考えてみれば今や彼らがフラメンコの中心的存在なんだ。
こどものときからフラメンコの中で育って来た彼ら。
今や、youtubeなどで昔のビデオは観放題。情報量は圧倒的に増えている。
でもそこに足りないのは“ビベンシア”、生きること。
共に過ごす時間。フラメンコと(に、で、を)生きる時間。
ミゲル・ポベーダがフィエスタのためにヘレスに旅し
フラメンコの風景を探してセビージャに移住したように、
フラメンコと(に、で、を)生きる時間は彼らのフラメンコを豊かにする。
違うかな。

「昔もいっしょにやったよね」とアルカンヘル。
「うん。ビエナルだったかな」とイスラエル。
「ポル・アキ・テ・キエロ・ベール」のマドリード公演で一緒にやっていたのを
私は覚えている。故マノロ・ソレールの作品。
イスラエルの中には父ホセ、マリオとともにいつも生きている。


岡本太郎の「今日の芸術」(光文社知恵の森文庫)に
「すぐれた芸術家は、はげしい意思と決意をもって、規制の常識を否定し、時代を新しく創造して行きます。それは、芸術家がいあまでの自分自身を切りすて、のり越えて、おそろしい道の世界に、おのれを賭けて行った成果なのです」
とあり、それはそのまま、イスラエルやエンリケやアルカンヘルの姿を彷彿とさせる。



明日の「エダ・デ・オロ」はエンリケとテレモートに捧げられる、
なによりのオマージュとなることだろう。




ちなみに来年のフエベス・フラメンコスの予定は未定。
春頃からになるかも?

2010年12月21日火曜日

ミゲル・ポベーダの



ミゲル・ポベーダが、先週、バルセロナで行われたリサイタルで
エンリケ・モレンテに捧げて歌っている様子がyoutubeでアップされていました。

ミゲルのエンリケへの深い敬愛.

なお

グラナダ市はサクロモンテにある、ラ・チュンベーラに
エンリケ・モレンテの名をつけると発表。
またビエナルも開催予定という。

アンダルシア自治政府とグラナダ県もエンリケに捧げる催しを遺族に申し出ているという。

トルタ、ラファエル・リケーニenマドリード

フアン・モネオ“エル・トルタ”のリサイタル、
ラファエル・リケーニがマドリードでギターソロの
コンサートが開催されます。
場所は地下鉄ビルバオ駅そばのライブハウス、クラモーレス


1/17(月)21時30分
[出]〈c〉フアン・モネオ“エル・トルタ”
1/27(木)21時30分
[出]〈g〉ラファエル・リケーニ
[場]マドリード サラ・クラモーレス

12月はカプージョが出演したこの場所。
フラメンコ・ファンにはあまりおなじみではないかもしれませんが
フラメンコ公演もたまに行われています。

2010年12月20日月曜日

エンリケのこと

が頭から離れない。
マドリードでは、エンリケを知る人々と思いを共有し
何年も会っていない人たちと会えたりもし
(ヘラルド・ヌニェスがそれを、フェイスブックのよりも前に彼は
ネットワークをつくっていたのだ、と書いていた)
ある意味、エンリケが主宰するフィエスタのようでもあり
エンリケといっしょにいるかのような気持ちになって
悲しみ、寂しさとともにある意味落ち着いた気持ちに少しなれたのだけど


フラメンコワールドのシルビアと話していて気がついた。
私はエンリケにインタビューしたことがない。

最初にライブを観たのはマドリード。
カハ・マドリードのフェスティバルではなかったか。
こうくればこうくるだろうという予想を裏切るメロディに
抵抗を覚え、これもフラメンコ?と頭の中がクエスチョンマークで一杯になった。

そうエンリケはフラメンコの古典に学びつつ
それを解体し、新しい古典をつくりあげた。
岡本太郎が芸術は壊しつくるものといったが
その意味で彼は本物のアルティスタだ。
パコ・デ・ルシアやイスラエル・ガルバンとともに。

初めて話したのは最新盤「モレンテ+フラメンコ」の1曲目を録音した、
グラナダはアルハンブラでのコンサートだった。
ビエナルの「オスクーラス」の楽屋。
映画「フラメンコ」の撮影現場。
コンサート。打ち上げ。フェスティバル。
それから思い出せないくらい何度も会ってきた。
いつでもにこやかで、とりとめもない話をして笑っていた。
私の親友が彼の親友であり、
エストレージャのビエナルでのリサイタルを一緒にみたこともある。
父として、プロデューサーとして、先輩として
舞台を見守るエンリケの真剣な顔も忘れられない。

最後に会ったのは今夏のラ・ウニオンのフェスティバル。
コンサートの後、会場外のカセータで一緒にのんだ。
そのコンサートはリケーニも伴奏していたのだけど
なぜ病み上がりでかってのようには指も動かない彼をつかうかという話になって
エンリケがいった。
「でも瞬間、すごい音を出すだろう、あれだけで十分だよ」
うわっ、と思った。
というのはその日のコンサートでリケーニが、
エンリケの歌にこたえて
それこそ、うわっとうなりたくなるような音をきかせたのだ。
あ、あの音!と思わず口走った私と目があったとき
ちょっと驚いたような顔をしたあと、
うん、とうなずき、微笑んだ。

いろいろと聞きたかったこともあるけれど
言葉にならないいろんなものを彼のカンテにもらったような気もする。

2010年12月18日土曜日

北スペインのフラメンコ

毎冬恒例、北スペインをまわるフラメンコ公演、
ヒラ・フラメンカ・デル・ノルテ2011が今年も開催される。
プログラムは以下の通り。

1/14(金)「ホンド・イ・ポエシア」
〔出〕<c>カルメン・リナーレス、<g>ペドロ・バラガン、エドゥアルド・パチェーコ
〔場〕マドリード圏リーバス・バシアマドリード ピラール・バルデン劇場
1/28(金)22時
〔出〕<c>ドゥケンデ、<g>チクエロ
2/25(金)22時
〔出〕<c>マリアーナ・デ・カディス、<g> アントニオ・カリオン
3/11(金)22時
〔出〕<c>カンカニージャ・デ・マラガ、<g>アントニオ・モジャ
〔場〕 マドリード圏リーバス・バシアマドリード フェデリコ・ガルシア・ロルカ文化センター
〔問〕http://www.rivas-vaciamadrid.org/


1/22(土)22時30分「ホンド・イ・ポエシア」
〔出〕<c>カルメン・リナーレス、<g>ペドロ・バラガン、エドゥアルド・パチェーコ
4/9(土)22時30分「ダンサオラ」
〔出〕 <b>ロシオ・モリーナ

〔場〕ブルゴス プリンシパル劇場
1/29(土)22時30分 〔出〕<c>ドゥケンデ、<g>チクエロ
2/12(土) 22時30分
〔出〕<c>パンセキート、<g>マヌエル・パリージャ

2/26(土)22時30分
〔出〕<c>マリアーナ・デ・カディス、<g> アントニオ・カリオン
3/12(土)22時30分
〔出〕<c>カンカニージャ・デ・マラガ、<g>アントニオ・モジャ
3/26(土)22時30分
〔出〕<c>ダビ・ラゴス、<g>マヌエル・バレンシア 〔場〕ブルゴス プリンシパル劇場サラ・ポリソン

〔問〕http://www.aytoburgos.es



1/20(木)22時「ホンド・イ・ポエシア」
〔出〕<c>カルメン・リナーレス、<g>ペドロ・バラガン、エドゥアルド・パチェーコ
4/7(木)22時「ダンサオラ」
〔出〕 <b>ロシオ・モリーナ

〔場〕ログローニョ ブレトン劇場
2/3(木)22時 〔出〕<c>ドゥケンデ、<g>チクエロ
2/17(木) 22時30分
〔出〕<c>パンセキート、<g>マヌエル・パリージャ

3/3(木)22時
〔出〕<c>マリアーナ・デ・カディス、<g> アントニオ・カリオン
3/17(木)22時
〔出〕<c>カンカニージャ・デ・マラガ、<g>アントニオ・モジャ
3/31(木)22時
〔出〕<c>ダビ・ラゴス、<g>マヌエル・バレンシア 〔場〕ログローニョ ブレトン劇場サロン・デ・コルムナス
〔問〕http://www.teatrobreton.org/

1/21(金)20時「ホンド・イ・ポエシア」
〔出〕<c>カルメン・リナーレス、<g>ペドロ・バラガン、エドゥアルド・パチェーコ
4/8(金)20時「ダンサオラ」
〔出〕 <b>ロシオ・モリーナ

〔場〕バラカルド バラカルド劇場
2/4(金)23時 〔出〕<c>ドゥケンデ、<g>チクエロ
2/18(金) 23時
〔出〕<c>パンセキート、<g>マヌエル・パリージャ

3/4(金)23時
〔出〕<c>マリアーナ・デ・カディス、<g> アントニオ・カリオン
3/18(金)23時
〔出〕<c>カンカニージャ・デ・マラガ、<g>アントニオ・モジャ
4/1(金)23時
〔出〕<c>ダビ・ラゴス、<g>マヌエル・バレンシア 〔場〕バラカルド バラカルド劇場サラⅡ
〔問〕http://www.teatrobarakaldo.com

2/5(土)20時30分
〔出〕<c>ドゥケンデ、<g>チクエロ
2/19(土) 20時30分
〔出〕<c>パンセキート、<g>マヌエル・パリージャ

3/5(土)20時30分
〔出〕<c>マリアーナ・デ・カディス、<g> アントニオ・カリオン
3/19(土)20時30分
〔出〕<c>カンカニージャ・デ・マラガ、<g>アントニオ・モジャ
4/1(土)20時30分
〔出〕<c>ダビ・ラゴス、<g>マヌエル・バレンシア 〔場〕ビトリア・ガステイス エゴアルデ市民センター
〔問〕http://www.vitoria-gasteiz.org

2010年12月17日金曜日

フエベス・フラメンコス「ダビ・ラゴスとメルチョーラ・オルテガ」



(写真 Remedios Málvarez)

セビージャの木曜恒例フエベス・フラメンコスも
いよいよ来週のイスラエル・ガルバンを残すのみ。
16日はメルチョーラ・オルテガ、ダビ・ラゴス夫妻のリサイタル。
二人で歌うトナー、タランタ(ダビ)/カルタへネーラ(メルチョーラ)にはじまり
ダビのソロでソレア、マラゲーニャ、ブレリア。
メルチョーラはタンゴ、シギリージャ、ファンダンゴス、ブレリア。
最後はパルマ伴奏のみでのソレア・ポル・ブレリア。

寒い寒い夜で観客も多くはなかったがそれだけにインティモ、内輪の感じで
真摯なフラメンコを満喫。

この日の伴奏はダビのいとこのフアニ・デ・ラ・イスラで
兄アルフレドは客席に。
グラナダにもかけつけたというアルフレドとは再びエンリケの話に。。。
この喪失感、哀しみは当分きえそうにない。

2010年12月16日木曜日

エンリケ・モレンテ グラナダに眠る

今朝マドリードを発った棺は13時20分
グラナダのイサベル・ラ・カトリカ劇場に到着。
 16時半まで
数千人の人々が最後の別れを告げた。
劇場を出る、その前に
エストレージャが歌い上げ、棺の上にくずれおちる。

そのせつなさに説明は不要だろう。

今日からはサン・ホセ墓地に眠る。

2010年12月15日水曜日

エンリケ!

12月13日16時40分に亡くなったエンリケ・モレンテ。

14日、スペイン著作権者協会本部に
遺骸をおさめた棺が安置され多くの人が弔問に訪れた。

当初13時からの予定が、医療ミスの疑いがあり
検死をするということもあって15時となり、
それがまた17時からに変更となった。

13時に到着すると、
先週、様態が悪化したというニュースをきいてすぐにかけつけ、
ずっと家族とともに付き添っていたというアルカンヘル、
エル・ネグリとエストレージャの義弟クーロに迎えられた。
ミゲル・ポベーダ、
エンリケやエストレージャの伴奏をしたアルフレド・ラゴス、ダビ・ラゴス、
次々とアルティスタたちがやってくる。


信じられない。
皆で同じ夢をみているようだ。
今にもエンリケから電話がかかってくるのではないだろうか。
そんな気持ちを皆でわかちあう。
エンリケが皆と一緒にいるような気がする。

次々とやってくるアルティスタ、友人たち。
パケーテ、カニサーレス、ニーニョ・ホセーレ、トマティート、
ミゲル・アンヘル・コルテス、パコ・コルテスら
エンリケの伴奏をしたアルティスタたち。
ピティンゴ、エンリケ・パントーハ、クリストバル・レジェス、
グアディアナ、トニ・エル・ペラオ、

16時半、エンリケの妻アウロラの弟である、モントジータ、アントニオ・カルボネル、
娘婿で闘牛士のハビエル・コンデ、アルカンヘルらにかつがれた棺が建物に入る。

パコ・デ・ルシア、アントニオ・カルモナ、ペペ・デ・ルシア
ホアキン・コルテス、アイーダ・ゴメス、ラ・モネータ、
フアン・カルモナ。ペペ・アビチュエラらフラメンコたちだけでなく
ハビエル・ルイバル、キコ・ベネノ、マルティリオら歌手や
フアン・ディエゴやホセ・サクリスタンら俳優、
アンダルシア自治政府首相、マドリード県知事ら政治家たちも訪れた。
そしてたくさんのアフィシオナードたち。

弔問の長い列は10時すぎまで続き、
最後の別れをおしんだ。

今日14日はグラナダのイサベル・カトリカ劇場で
同様に弔問客を受け付け、
19時か20時に埋葬される予定。

2010年12月14日火曜日

エンリケが亡くなった


奇跡はおきなかった。

エンリケが亡くなった。

「モレンテの家族は本日、12月13日月曜日、17時過ぎにエンリケ・モレンテは逝去いたしましたことをお知らせします。死と戦った数日間を経て、エンリケ・モレンテ、随一の創造者、素晴らしい人は私たちの心に、彼がその人生すべてを捧げた音楽に、大きな空虚を残してました」

12日、15日、16日とバスク地方で公演が予定されていたエンリケ。
12月25日に68歳の誕生日を迎えるはずだったエンリケ。

さよならをいうにはあまりにも早すぎる。


スペイン著作権者協会が捧げるページをfacebookに開設している。

2010年12月13日月曜日

マドリードのフラメンコ

マドリードのライブハウス、クラモーレスで
今週、フラメンコのライブが開催される。

12/16(木)21時30分
[出]〈c〉カプージョ・デ・ヘレス、〈g〉イグナシオ・フランコ、〈palma〉ルイス・デ・ラ・トタ、
ヘスース・フローレス
[料]18ユーロ(前売り15ユーロ)
12/17(金)22時
[出]グループ“エア”
[料]10ユーロ
[問]http://www.salaclamores.es/

なお、このライブハウスで28日から30日までは
その昔、パコ・デ・ルシアとジャズ・フラメンコというアルバムを録音した
サックス奏者、ペドロ・イトゥラルデ・クインテットの公演も。
ジャズからポップ、ロック、アルゼンチンタンゴなど、
幅広いジャンルの公演が行われる店。
地下鉄ビルバオ駅下車。


12月4日、潰瘍の手術のため入院したエンリケ・モレンテ。
出血をおこし、6日に再手術。
現在も昏睡状態で集中治療室に。
状態は落ち着いているとのことだが。。。

快復を祈るばかりだ。

。。。
と書いた数時間後、
脳死状態とのニュースが。

ショックです。
奇跡よ、おきよ!

2010年12月10日金曜日

ヘレスのクリスマス

ヘレスもクリスマスでイベントがめじろおし。
9日からクリスマスの電飾が町を飾り、
アレナル広場ではクリスマス市も開催中。

が、なんといってもフラメンコ・ファン必見はサンボンバとよばれる、
ビジャンシーコ(クリスマスソング)を歌い踊る宴。
17日21時からはサラ・コンパニアでファミリア・ルビチによる
劇場公演もあるけれど
町のあちこちのペーニャや各種協会でも開催。
ヘレス市のウエブで情報を確認してでかけてみよう。

11日の22時からはサンティアゴ街の
ペーニャ・ルイス・デ・ラ・ピカのサンボンバが開かれる。
旧カルメン・ベニテス小学校の校庭へ!

2010年12月9日木曜日

第19回スペイン舞踊とフラメンコの振り付けコンクール


マドリードのフェルナン・ゴメス劇場において
第19回スペイン舞踊とフラメンコの振り付けコンクールが開催される。
12月9日、10日20時からが予選。入場料は5ユーロ
11日20時からが決勝。入場料12ユーロ
「チャンタ・ラ・ムイ」(オルガ・ペリセ、マルコ・フローレス、ダニエル・ドーニャ)と
カラバサ・ダンサがゲスト出演。
12日は優勝者ガラ公演 入場料12ユーロ
ロハス&ロドリゲス舞踊団とカラバサ・ダンサがゲスト出演。

今年の出場者は以下の通り。
ペパ・サンス、クリスティアン・ペレス、エンリケ・ビセン、
ホセ・マリア・マルドナード、サラ・カーノ、エステル・タブラス、
グアダルペ・トーレス、ルシア・デ・ミゲル、ニノ・デ・レイジェス、
アンヘル・ロドリゲス、アレハンドロ・ガルシア、アドリアン・サンタナ、
マヌエル・ディアス・カジェホン、フェルナンド・ヒメネス&フアン・カルロス・サンチェス


これまでにアドリアン・ガリア、ミゲル・アンヘル・ベルナ、エルビラ・アンドレス、
フェルナンド・ロメーロ、アントニオ・ナハッロ、ラファエラ・カラスコ、
ルベン・オルモ、オルガ・ペリセ、らも受賞しているこのコンクール。
さて栄冠は誰の手に?

2010年12月8日水曜日

エンリケ・モレンテ危篤

先週の金曜日、潰瘍の手術をしたエンリケ・モレンテが
月曜から集中治療室にいるそうです。
早くよくなることを心から祈ります\

2010年12月7日火曜日

ファルーカとカルペータen バルセロナ

12月30日21時30分から
バルセロナのサラ・アポロで
ファルーカとカルペータの「ミ・エレンシア」が上演されます。

まだ11歳ながら、ビエナルの閉幕を飾ったパコ・デ・ルシアの公演の
フィナーレに登場し、兄ファルーとともに見事なブレリア一発をみせた
あのカルペータが、母ファルーカとともに登場します。

入場券は20ユーロで、前売りはこちらから。



なお、翌日の大晦日12月31日には19時から
ポリオラマ劇場でグラン・ガラ・フラメンコとなうった公演も。
会場はランブラス通りのポリオラマ劇場。
こちらの出演者は
〈b〉かティア・モーロ、イバン・アルカラ・、エリ・アジャラ、アンヘリータ・エスパニャデーロ、〈c〉サラ・フローレス、ピラタ、〈g〉フアン・コルテス、ホセ・サウセドというメンバー。
入場料は20〜48ユーロと強気の設定。
前売り券はこちらから.

2010年12月6日月曜日

第17回ホルナダス・フラメンカス・デ・ラ・フォルトゥナ


マドリードの郊外、レガネスの町で12月13日から18日まで
第17回ホルナダス・フラメンカス・デ・ラ・フォルトゥナが開催される。
プログラムは下記の通り。

12/13(月)20時
[出]〈piano〉ラウラ・デ・ロス・アンヘレス
12/14(火)20時
[出]〈g〉キャロライン・プラント
12/15(水)〜17(金)
カンテコンクール“シージャ・デ・オロ”準決勝
12/18(土)20時
第1部 カンテコンクール決勝
第2部[出]〈b〉ライラ・ブローキン
12/19(日)20時
第1部[出]〈c〉アントニオ・レジェス、〈g〉ディエゴ・アマジャ
第2部[出]〈b〉マリア・モレーノ、エル・チョロ、〈c〉へロモ・セグーラ、ハビエル・リベラ、〈g〉ティノ・バン・デル・スマン
[場]マドリード圏 レガネス アウディトリオ(18、19はポリデポルティーボ)
[問]www.silladeoro.com

なお、期間中、パコ・サンチェスの写真展「ウーマン」も開催される。

2010年12月5日日曜日

カハソルの12月 クリスマスアルバム


セビージャに本拠をおく銀行、カハソル。
文化事業にも熱心で
セビージャでのフエベス・フラメンコスなど、
フラメンコの催しも多数、主催/後援している。

そのうちのひとつが毎年12月に発表しているクリスマス・アルバム。
アシ・カンタ・ヌエストラ・ティエラ・エン・ナビダ
(クリスマスに私たちの町ではこう歌う)は今年でなんと28回目。
もともとはヘレスの銀行、カハ・デ・アオロ・デ・ヘレスがはじめ、
銀行の合併でカハ・サン・フェルナンド、カハソルとひきついできたもの。
当初は、ヘレスのフラメンコ学会のコーラス、すなわちヘレスのアルティスタたち、
ポピュラーなビジャンシーコ(クリスマスソング)を集めたものだったが
銀行の合併後はエスペランサ・フェルナンデスら、セビージャのアルティスタたちなども
加わるようになった。
このアルバムのシリーズがあってこそ、
ヘレスのサンボンバは今もみな昔ながらの歌を歌い、
伝統が引き継がれていると言っても決して過言ではない。

今年のアルバムは2008年12月3日に、
ヘレスのビジャマルタ劇場で行われた公演のライブ盤で
第一部はアンダルシア青少年オーケストラと合唱団、ソプラノ、テノールによるクラシック。
第二部はフラメンコで、マカニータ、エスペランサ・フェルナンデス、
カルメン・ハラ、
フェルナンド・デ・ラ・モレーナ、アンヘル・バルガス、
モライート、ディエゴ・デ・モラオ、ペペ・デル・モラオらによるフラメンコ。
今年亡くなったフェルナンド・テレモートとトリートの声も聴けるのが
うれしくもさびしい。
アルバムについてはこちらのブログにかきました。


このアルバムはカハソル各支店で5ユーロで限定発売。
売り上げはセビージャ、ヘレス、ウエルバ、グアダラハラの慈善食堂へ寄付される。
この時期にセビージャやヘレスに来ることがあればぜひ購入したいところだ。

なお、カハソル主催/後援の公演もいろいろ。
8日にはロス・ヒターノス信者会の慈善ガラがカハソル文化センターで。
エスペランサ・フェルナンデス、チケテテ、トリアーナ・プーラらが出演予定。
同文化センターではフエベス・フラメンコスで、
16日にはダビ・ラゴス、メルチョーラ・オルテガ夫妻、
23日にはイスラエル・ガルバンが出演。
また、29日にも熟年世代のためのフラメンコ公演が予定されている。

またベレンとよばれる、キリスト生誕の情景を描いた人形/模型の展示も
セビージャのサン・フランシスコ広場などで行われる。
折から、同広場ではベレンの品物、人形や小物などを売るクリスマス市も開催中だ。
12月に入り、セビージャもクリスマスムードが高まってきている。

2010年12月4日土曜日

フェルナンド7世がフラメンコに

12月4日、カディス県サン・フェルナンドの、
レアル・テアトロ・デ・コルテスで、
フェルナンド7世をテーマにしたフラメンコ作品「ルブリカ」が上演される。

主役をつとめるのはダビ・ニエト。
サン・フェルナンド出身、弱冠23歳の彼だが、
同郷のサラ・バラスの舞踊団で活躍した経験の持ち主。
カディスのアレグリアスのコンクールでも優勝しているとか。
故郷、サン・フェルナンドとも縁の深い、
フェルナンド7世を踊るのは、
1812年、カディスで制定された憲法にちなんでのこと。
スペイン独立戦争中のことでもあり、
この憲法を自由への讃歌とし、それに署名した国王ということで、なのだが、
その後、その憲法を否定しているわけで、
さて、どんな作品になっていることやら。


公演は20時半と22時半の2回。
入場料は15〜25ユーロとのこと。

2010年12月3日金曜日

第6回ラス・ミーナス・フラメンコ祭

12月5日、エストレマドゥーラの古都カセレスで
第6回ラス・ミーナス・フラメンコ祭が開催される。

鉱夫の聖人である、聖バルバラの日に開催されるこのフェスティバル、
歌い手エウヘニオ・カンテーロが監督をつとめ、
カセレスのグラン・テアトロを舞台に、
エル・カブレーロ、ペドロ・ペラルタ、ピラール・バジェーホ“ラ・ラティータ”がカンテ
伴奏にラファエル・ロドリゲス、フランシスコ・ピント、
舞踊はカルメン・オサドというメンバーが出演する。
カルメン・オサドは元スペイン国立バレエ団のダンサー。

なお、このカセレス、11月20日に開催された第36回フラメンコ祭には
丹羽暁子が出演。
同フェスティバルには2年前には、瀧本正信、俵英三、影山奈緒子も出演するなど
日本のフラメンコにも縁のある町だ。

2010年12月2日木曜日

第11回オトニョ・クルトゥラル・フラメンコ

12月ではありますが、グラナダでは恒例、
オトニョ・クルトゥラル・フラメンコ、秋のフラメンコ文化週間が開催されます。

12/3(金)22時 「マリフェ・デ・トリアーナに捧ぐ」
[出]〈スペイン歌謡〉ジョアナ・ヒメネス
[料]20〜33ユーロ
12/4(土)22時「エストレージャ・デ・グラナダ」
[出]〈c〉エストレージャ・モレンテ
[料]26〜36ユーロ
12/5(日)22時「エントレ・アサアレス・イ・アラリエス」
[出]〈g〉フアン・アビチュエラ・ニエト、ゲスト;〈c〉マヌエル・モリーナ、ホセ・パッラ
12/6(月)、7(火)22時「フラメンコ・ポル・デレチョ」
[出]〈b〉フアン・アンドレス・マジャ舞踊団、ゲスト;〈b〉アントニオ・カナーレス
[料]16〜26ユーロ
[場]グラナダ イサベル・ラ・カトリカ劇場

入場券はこちら

2010年12月1日水曜日

ロシオ・モリーナにプレミオ・ナショナル

スペイン政府文化省の制定する、
舞踊のプレミオ・ナショナル、国家賞の
今年度の受賞者に、バイラオーラ、ロシオ・モリーナが選ばれました!

1984年マラガ生まれ。
まだ弱冠26歳での受賞です。


おめでとう!