マリア・モレーノ新作初演。タイトルはソレアのリズム、なんだろうな、 で、ソレアに特化した作品。
舞台の上には粉で描かれた円。結界?
開演5分前を過ぎた頃から、ミュージシャンたちが一人ずつ舞台に現れ、チューニングしたり携帯見たりと、稽古風景を見せる感じで始まる。マリアが現れチカチカとしたフラッシュライトで動きをちょっと見せる。パーカッションのリズムで踊り、
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
着物の袖のようなものがついたガウンを羽織り、またマントンのように使い、バタ・デ・コーラでギターで踊る。着物はオリエンタルな模様のマントンからの発想? でも日本人的目線で見ると形がどうもおかしくて、宙ぶらりんな感じだし、外人の蝶々夫人的な感じがする袖の丈のせいかなあ。。どうせなら日本人が唸るようなデザインにしてほしかった。
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
なんか今回の衣装、透けるレース地の全身タイツの上にレースの衣装。デザイナーによるものらしいんだけど、この衣装のせいで、彼女の身体のラインが綺麗に見えない。太く、特に太腿や腰の太さが強調されて見えるのだ。普通の衣装だとそんなことはないので、彼女をより美しく見せる衣装ではないということ。デザインとしてはアリかもだけれど、彼女のためのデザインとは思えない。
あと照明が舞台奥から強い光で照らす、というのが多く、前の方の席に座っていた私は手帳で光を避けないと見えないという自体。上から見たら綺麗なのかもだけど、観客のことも考えてほしい。
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
ソレアを同モンタールしていくか、という経緯を追ったような形なんだろうけど、最後に踊ったソレアにしても、ソレアの体裁は取っているものの、ソレアにあってほしい、その人のソレアを踊る必要性というか、その人の心のうちや言葉にならない感情みたいなものの表現が全く感じられなくて、がっかりしてしまった。
今年のヘレスでのメルセデス・デ・コルドバ(ビエナル公演はよりよかったそうな)やピニョーナのような、ガツンとくるソレアではなかった。うーん。なんというのかな、稽古以上のものではないというか。
最後の方、彼女がペチャクチャ、ソレアについて話すところ(後ろの方だと多分何言っているのか聞き取れないかと思う)で口にしていたマヌエラ・カラスコやエバ・ジェルバブエナにも遠く及ばない。難しいよね。
マリアはまだエバの影響に囚われたままのように思うのだ。そこから抜け出し、一歩、進んでほしいんだけどね。勝手かな。
0 件のコメント:
コメントを投稿