探索は続く…
アナ・モラーレスは大好きな踊り手の一人で、その、完璧な体のコントロールや美しい形に、何度オレ!をつぶやいたことだろう。
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
今、若い踊り手たちは、自分の表現を探してさまざまに試行錯誤を繰り返している。昔ながらのフラメンコ曲をただ踊るだけでなく、物語やメッセージ、コンセプトを伝えるべく、ギター以外の楽器を使ってみたり、他ジャンルのミュージシャンやダンサーと共演したり、演出家を招いてみたり、と右往左往。うまくはまって、観客を感動させることもあれば、幻滅させてしまうことも。今回は残念ながら私にとっては後者の方だった。
とっちらかってて、伝えたい何かが見えてこない。
トマス・デ・ペラーテの深い響きをもつ声がマエストランサの大きな舞台をいっぱいにする、その素晴らしさは印象に残るが、
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
リカルド・モレーノの個性的なギターは生かされてないように思うし(途中まで彼だと気づかなかった)、英語で歌い、ピアニカ弾いたりするミゲル・マリンのせいか、彼も出演していたマルコ・バルガスとクロエ・ブルーレの『ロス・クエルポス・セレステス』の続編のようなイメージも気になる。言葉の多用やビデオの使い方も成功しているようには思えない。結果的に歌って踊って朗読してと大活躍のフリア・アコスタ(アンダルシア舞踊団)の方が印象に残り、アナはタバコ吸ってたとかしか思い出せん。アナは作品ごとに共演者を総とっかえするのだけど、他作品で活躍したアーティストは、トマスがイスラエル作品に出てた時の方が生かされてたよね、とかのイメージが強く、それを上回るのは難しいというのもあるのかも。あ、チョロはビセンテ公演の時よりいい感じだったけど。
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
うーん。次作に期待。
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