2022年7月28日木曜日

ルイサ・パリシオ&アルベルト・セジェス『アトラジャナ』

トリアーナの夏祭り、ベラ・デ・サンティアゴ・イ・サンタ・アナ。

川沿いのベティス通りに仮設小屋、カセータが立ち並び、夜通し飲み歩く人で賑わいます。川では船の舳先にとりつけられた油が塗られた棒の先端に取り付けられた畑をとるクカーニャという伝統行事やトリアーナ橋の袂のアルトサーノ広場には特設舞台ができ、毎日日替わりで無料コンサートも行われる。

7月21日の開会宣言ではセビージャ市交響楽団とピアニスト、ペドロ・リカルド・ミーニョ、ギタリスト、リカルド・ミーニョ親子の共演でもフラメンコ曲が演奏され、翌日はホアキン・グリロなどのフラメンコ作品にも出演しているマカリネスが出演。また25日には今年亡くなったセビジャーナスの有名作家でグループ、カントーレス・イスパリスの創設メンバーでリーダーかくだったパスクアル・ゴンサレスへのオマージュやましたが、今年のフラメンコ公演は最終日。ルイサ・パリシオとアルベルト・セジェスによる『アトラジャナ』。アトラジャナはアラブ時代のトリアーナの呼び名で、川の向こう、という意味だそう。

そのタイトル通り、トリアーナを歌ったレトラをたっぷり入れた公演でありました。

オープニングはタンゴ。


マヌエル・ロメーロが歌うマルティネーテからの



シギリージャはアルベルト。


メリハリの効いた、小気味いいバイレ。しっかりとした芯を持っている。

カディス出身マリア・デル・マル・フェルナンデスが、トリアーナ生まれのローレ・イ・マヌエルの『ウン・クエント・パラ・ミ・ニーニョ』を歌い、


ルイサはバタ・デ・コーラでソレア。
技術はもちろんのことながら、ペソと品格があって、彼女自身はマラガ出身だけど、マティルデ・コラルや彼女が師事したミラグロス・メンヒバルらによるエスクエラ・セビジャーナ、セビージャ派と呼ばれる舞踊のスタイルをしっかり受け継ぎ、自分らしさもプラスして完成させているという感じ。特にバタのコントロールは名人技。マエストラの名にふさわしい。




野外の舞台で、無料ということもあり、劇場のような静寂もなく、コンディションはベストとは言えなかったと思うのだが、そこでもこれだけのパフォーマンスを見せてくれるというのには脱帽しかありません。

最後はブレリアで締め。

楽しゅうございました。



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