日本ではほとんど知られてないかもしれないのだけど、フラメンコたちに人気があった歌手、パリータが10月26日、バルセロナ近郊、タラサの病院で亡くなったそうです。
本名ビセンテ・カストロ・ヒメネス。1958年バレンシア生まれ。元々はギタリストで、兄で歌い手のエル・ペティの伴奏でプロとしての活動をはじめました。子供の頃、歌って踊る少年スターだったハビエル・ラトーレとも村祭りなどで共演してたそうです。その後、カマロンやチーチョスというジプシールンバのグループの曲などを歌っていましたが、1982年ソロ・デビュー。翌年リリースした2枚目はゴールドディスクを受賞するなど、ヒットを飛ばしました。まだレコードとカセットの時代です。
私が彼のことを知ったのはパコ・デ ・ルシアのおかげです。映画『フラメンコ』のためにセビージャにやってきたパコのアテンドを制作に頼まれてやったのですが、その時、他にどんなアルティスタが、という話になり、パコがレコメンドしたのがパリータだったのです。「めちゃ音程がいいんだよ」とパコ。その時までレコードも何も持ってなかったのですが、この言葉を聞いて速攻買いに走りました。で、はまったのでありました。その当時の最新盤、『カナステーロ』の伴奏は、トマティートとカニサーレス。
古いのも新しいのも色々買って聴いてました。恋愛を扱った甘いバラード。
結構ハードな男尊女卑な歌詞もあるのだけど、でもまあ、実際問題、こういった歌で、ヒターノさんたちの恋愛感覚、学びましたね。
ヘレスのクリスマスソングに違う歌詞をのせたこの曲とかなら聴いたことがある人もいるかも?
もしくはこの曲の始まりのとことかも、フラメンコの舞台で使われていたことがあったような。
久しぶりに聴くと、90年台の思い出が押し寄せてくる感じ。私の青春の1ページ。
パコの最後のアルバムにもパリータが参加しています。
向こうで会っているのかな。
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