8月のビエナルもいよいよ最終週。木曜日に出演したM デ ・プチェロはこの8月の公演の中で最もオーソドックスなフラメンコに近かったのではないかと思います。
グラナダのフラメンコのグループが、故郷の英雄エンリケ・モレンテを歌う、というもの。3人の歌い手へのギター伴奏は実力派、ミゲル・オチャンド。他にパーカッションが二人加わります。
この3人が、それぞれソロでずっと歌うのではなく、3人が合唱というか、一緒に歌ったり、一つのレトラを歌い継いだり、っていうのが、新しい、ということのようです。
彼らがどういうキャリアなのか、全く知らなかったのですが、メンバーのアントニオはCDも出しているし、フェルナンド・ロドリゲスはエル・グラナイーノの叔父で、エンリケの公演に出演もしたことがあるそう。このグループでのCDも発売予定らしい。
見た目はロス・チチョスというか、ヒターノのルンバ・バンドのおじさんみたいで、揃いのスーツ。
オープニングのマルティネーテは3人同時に違う詞を歌って始まり、ソロでレとらを一つずつ。続くカーニャはラメントを一緒に歌い、一人ずつ歌い最後は合唱。グラナイーナは声張りすぎ? アレグリアス、マラゲーニャ、ファンダンゴ、ソレア、ビダリータ、ソレア・ポル・ブレリア…。
レパートリーは、全部が全部、エンリケが歌っていたものなのか、はわからないけど、エンリケが歌っていた特徴的なメロディーや歌詞も出てきて、懐かしい。でもやっぱ、エンリケの声で聴きたいなあ。ヒゲのおじさんは時にエンリケぽい響きがあってハッとするんだけど。
オチャンドのギターが見事で、そっちに聞き惚れていました。
うーん、なんだろう。難しいなあ。興味を追求して新しいことにたどり着けたのではなく、新しいことをやろうとしてやっている感じというか。難しい。
それとは別に、エンリケの、凝ったメロディーラインは難しいよな、と思ったり、反対につい歌いたくなってしまうカンシオン風のやつのメロディーとか、あれはうん、合唱向きかも、とか思ったり。
たまらなくエンリケが聴きたくなって家に帰ってすぐ聴き始めてしまいましたとさ。
これはコンサートの成功なのか、失敗なのか?
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