2018年3月5日月曜日

ヘレスのフェスティバル アンダルシア舞踊団「フラメンコ、トラディシオン、バングアルディア、プロジェクト・カンテーラ」

ラファエル・エステベスが芸術監督を務めるアンダルシア舞踊団公演「フラメンコ、トラディシオン、バングアルディア。プロジェクト・カンテーラ」
フラメンコ、伝統、前衛。若手養成プロジェクト、といったところか。
これまでの作品と違って、ダンサーたちが振り付けに参加しているのだそうだ。


とにかく暗い。終演後、目が疲れるくらいに暗い。
内容も楽しいという感じではない。

前作もそうだったが、ラファエル・エステベスはフラメンコオタク過ぎて、
お勉強の結果を舞踊団で発表している感じ。
研究はいい。でもその結果は、観客が楽しめる形で取り込むべきでは?


3部構成で、最初はナナやセファルディの歌曲やファンダンゴなどと混ぜ合わせたペテネーラづくしと

© Festival de Jerez/Javier Fergo
ボッケリーニのファンダンゴ。
そこでナニ・パーニョが見せた回転技が素晴らしかった。でもそれだけ。

第2部はビセンテ・エスクデーロへのオマージュというか、彼の創作をモチーフにした曲が続く。
音楽なしでのサパテアードで聞かせるのはちょっと面白い。これは踊り手たち自身の振り付けだとか。
ティエントス、タンゴや、
エスクデーロ振り付けのアルベニスの「セビージャ」を挟み
© Festival de Jerez/Javier Fergo
 ビセンテ・エスクデーロのレコードに吹き込んだ未発表のロメーラを現代風に振り付け、とのことだが、レコードに吹き込んだなら未発表ではないでしょう。
でも、アルベルト・セジェスのこの振り付けは、この作品で一番良かったかも。
© Festival de Jerez/Javier Fergo


ビセンテ・エスクデーロの創作シギリージャ伝統と前衛のコンセプトでの振り付けは女性群舞によるものとか。ふーん。
© Festival de Jerez/Javier Fergo

マエストロ・オテロ、アントニオ・ラミレス、ビセンテ・エスクデーロら舞踊の先駆者たちのファルーカの幻想曲、ということだが、うーむ。
私にはここには名前が出てこない、ガデスのファルーカのコピーに見える。
いやね、ガデスとエスクデーロは親しかったし、いいんだけどね、。。
© Festival de Jerez/Javier Fergo

最後はフォルクローレの雰囲気で、ということですが、
これも最初はガデスの「フエンテオベフーナ」、アンダルシアの嵐、風。
うーむ。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
ラファエル・エステベスはソロも踊ったのだが、それがアントニオ・カナーレス風。
体型は近いかもだが、ラファエルはアントニオじゃないし。
© Festival de Jerez/Javier Fergo
全体として、とても残念な公演でございました。

衣装もほとんどずっと一緒だし、照明は暗いし、エコロジカルではあるのかもしれないけどさ。

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