極上の音楽を堪能、そんな気分になったマイテ・マルティンのリサイタル。
無伴奏でカンパニジェーロスを歌い始め、
ペテネーラへと続くオープニングは2020年マエストランサ劇場で見た公演と同じなのだけど、今回は踊りはなく歌だけ、そして伴奏ギタリストも変わっている。そのせいだろうか、今回の方が私の満足度は高かった。ペテネーラも歌い出しはポピュラーな歌詞を違うメロディで歌うという形。3曲目はハイスツールに腰掛けて、カルメン・アマジャが歌ったサンブラを。
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
ここでギタリストが交代。マイテ自身がスツールをくるくる回して低くして、ホセ・ガルベスの伴奏で、フラメンコ曲を。
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
最初はレバンテ。ウニオンで優勝して名を広めた彼女。叙情的な曲は彼女が最も得意とするところ。ホセは『ある愛の詩』をファルセータに入れ込んでくる。ラファエル・ロドリゲスみたいだな、おい。早弾きも入れるけどなくてもいいよ。ホセのギターは深みのある味わい、フラメンコな響きにあると思うから。
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
続くマラゲーニャも見事。アバンドラオも伸びやかで素敵。今度は『エリーゼのために』がギターにのる。ディエゴ・デル・ガストールへのリスペクトかな。
トッカータとフーガをモチーフにしたイントロからのシギリージャ。やっぱフラメンコ・フラメンコな曲はフラメンコ・フラメンコなギタリストの伴奏の方がずっといいね。ホセの伴奏は私は最高のシギリージャ伴奏だと思うモライート・チーコの伴奏にちょっと似ていて、小さくオレ!も出ようというもの。
ブレリアの伴奏はもう言うことなし。アントニオ・チャケータのブレリアもマイテが歌うと上品。フベルナルダが歌っていたレイナ・メルセデスのロマンセも懐かしくてよき。
また最初のギター、パコ・クルサードとアンヘル・フローレスがパーカッションのダビ・ドミンゲスと戻ってきて、カンティーニャス。ウッドベースが加わりアルゼンチンの歌手アタウアルワ・ユパンキのミロンガ(フラメンコのミロンガではない)を歌う。
メンバー紹介、そしてマヌエル・パレハ・オブレゴンのセビジャーナス。これはマイテの歌で初めて聞いたかも? 繊細で感情を込めた彼女の歌い方にぴったりだ。
アンコールも2曲。マイテのヒット曲SOS とエンリケ・モレンテの『レングアヘ・デ・フローレス』。今年のビエナルではアントニオ・レジェスやトレメンディータも、と、エンリケへの憧憬が日に日に高まっている? いや、私もエンリケが聴きたくなって久しぶりに今聴いています。。。
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