スペインでフラメンコのアフィシオナードといえば
まずカンテ好きのことであって
舞踊やギターは二次的なものとしてみていることが多い。
スペイン以外の国のアフィシオンとは反対ですね。
そんな地元のアフィシオナードがたくさん観客席にいたのが昨夜の公演。
いいハレオがたくさんかかるのは地元ファンが多いから。
外国人客ばかりだとそうはいかない。
ヘスース・メンデスとアントニオ・レジェス。
若手カンタオール二人のリサイタル。
ヘスースは1984年ヘレスの生まれ。
アントニオは1975年チクラナ生まれ。
まずはヘスースがロマンセのはいったトナ。
マヌエル・バレンシアの伴奏で
ヘレスらしいブレリア・ポル・ソレア。
タランタをはさんだシギリージャは
ギターのイントロからなかせる。
ヘスースは朗々とした太く美しい声で熱唱する。
そして最後はピアノの伴奏でサンブラ。
父のいとこ、パケーラをおもいおこさせるうたいっぷり。
アントニオ・レジェスも同じようにトナで始め、
カディスらしいアレグリアス、
そしてソレア、タンゴとつなげる。
カマロン的な歌い回しなのだがカマロンだけではなく
ほかの歌い手の影響も感じさせる。
ギターはヘレスのアントニオ・イゲーロ。
最後はやはりピアノ伴奏でマノロ・カラコール風サンブラ。
Foto Bienal Antonio Acedo |
それぞれのパートを終え二人並んで
まずはファンダンゴ、そしてブレリア。
ヘスースはパケーラのように前にでてマイクなしで歌い
圧倒的な声量をみせつければ
アントニオも前にでて。ただ彼は前のサンブラのときのマイクをつけている。
ギターも一緒にひいているのだが、
イゲーロにはスタンドマイクがあり、
ピンマイクだけのマヌエル・バレンシアの音があまりきこえず残念。
二人の若手カンタオールのコンサートだが
声のトーンの違いもあってか
かけあいで歌うなどはなく、
juntos pero no revueltos
一緒だけどまじわりあうことのないコンサートだが
それぞれの個性が際立つ
気持ちのいい公演だった。
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