レバノン生まれでオランダで養子として育ったマリアが
エル・チョロらスペインのフラメンコたちと共演の舞台。
最初にプレゼンテーションで全員がポーズし
順につくスポットで少しみせ
最初はメルセデス・デ・コルドバのタラント。
エバ・ジェルブエナ舞踊団生え抜きの彼女、
今年等・ウニオンのコンクールで準優勝した実力者。
コンクールでも踊った曲目タラントだが、
目線、表情、首のかしげ方などそのに生い立つような色気が特徴的。
エバのスタイルももちろん感じるがそれだけではないなにかもある。
続くエル・チョロ。
ウエルバ出身でセビージャで活躍するこの男性ダンサー、
床に穴があくのではないかというほど迫力のあるサパテアードで
キレのいいアレグリアスをみせた。
3人目に登場したのがこの日の主役マリア・ラ・セラーナ。
ソレアを踊る。
外国人としてはなかなかのもの、といっては失礼だろうが
はっきりいってそれ以上でもそれ以下でもない。
フラメンコが、それもファルーカやファラオナ、
コンチャ・バルガスやアンヘリータ・バルガス的なものが
好きなのはじゅうぶん伝わってくる。
でも身体の芯がしっかりしておらず
おそらく背筋が弱いのだろう、
常に前屈み、目線は下なのが残念。
胸を開くともっとフラメンカにみえるだろう。
それでも本当に楽しそうに踊っていたのが印象に残る。
4番目は次回のエル・フラメンコのグループリーダーだというダビ・ペレス。
バストンのシギリージャ。
過去に共演したハビエル・バロンやミステーラの影がみえてくる。
最後はカルメン・レデスマ。
ほとんど動かずに腕の動きだけでみせたり、と、
テクニック的には一見簡単そうな、シンプルな振付けが印象的。
でもこれで味わいを出すのは至難の業だ。
5人5色でタンゴを踊って幕を閉じた。
何の演出もないシンプルな舞台もいいものだ。