自らの作品では初めてのビジャマルタ劇場登場となる
マルコ・フローレス
「デ・フラメンカス」
マルコ以外は
踊り手、歌い手、ギタリスト、パルメーラと
すべて女性。
黒を基調にしたスタイリッシュな舞台と衣装。
よく考えられた構成で
舞踊家一人一人に、
歌い手にもパルメーラにも
みせどころがある。
マルコと
3人のバイラオーラ、パルメーラ、
5人で踊るマリアーナ。
Foto:Javier Fergo |
4人で踊るティエントスから
グアダルペ・トーレスのタンゴに。
リビアーナ/セラーナはマルコと二人ではじまり
小柄なリドン・パンティーニョのソロに。
元スペイン国立バレエ団第一舞踊手エステル・フラードのファンダンゴに続き、
マルコのカンティーニャス
Foto:Javier Fergo |
カンテソロは
メルセデス・コルテスがグラナイーナ、
インマ・リベーロがマラゲーニャ。
女性人でのナナ。
マルコのソレア。
Foto:Javier Fergo |
そして全員でのロマンセ。
舞台装置はないが
ギタリストや歌い手の位置がかわったり
ホリゾントが半分あいたりで舞台に変化をつけている。
Foto:Javier Fergo |
マルコの踊りは
アントニオ・エル・ピパを彷彿とさせる。
ピパよりもずっと足が強く、リズム感がよい。
手のひらをぱっとひらいてひらひらさせるのは
男性舞踊の伝統からははずれるけれど
それも個性なのだろう。
黒のスタイリッシュは
喪に服す未亡人と娘たちの話
「ベルナルダ・アルバの家」や
スペイン内戦で処刑された13人の女性の話
「13ロサス」
などを思い起こさせる。
黒にここまでこだわらなくてもよかったのではないか、
という思いがきえない。
また振り付けがほとんど
鏡にむかって全員同じ振り付けという暮らすレッスン風というのも気になる。
これまで
マヌエル・リニャンやダニエル・ドーニャ、オルガ・ペリセらと
舞台をつくってきた彼。
今回もオルガが振り付け、衣装デザインで協力している。
まだ道ははじまったばかり。
これからの進歩を願ってやまない。