21時半からアルカサルでの公演。この景色だけで価値がある、と思いません?
©︎ Kyoko Shikaze |
イネスとマカニータの名前が先に出ているけど、ピアノのペドロ・リカルド・ミーニョが主役で、イネスとマカニータは特別ゲスト、という感じ。
多分、大方の観客はイネスとマカニータ目当てで来てたと思うのだけど、
まずはソロでシギリージャとティエント。アルトゥーロ・パボンやホセ・ロメーロの流れを組んだクラシックな演奏。これが長い。
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
半時間くらい過ぎた頃にイネス登場。家族の人かな、に支えられて、杖ついての登場でちょっと心配したけど、歌はいつも通り。
最初はナナ、子守唄。慈愛に満ちた、深い味わいの歌いっぷり。これは彼女ならではのもので他に真似できるものじゃないな、と思う。催眠術にかけられたようにこっちの瞼も重くなる。
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
イネスはどこかシャーマン的なところがあるように思う。それが人を魅了するんだろう。
ゆったりと、ブレリア・ロマンサーダ、シギリージャと歌い継ぎ、最後に歌った曲が、アルゼンチンのフォルクローレの巨匠、アタウアルパ・ユパンキの曲『エル・エヘ・デ・ミ・カレータ(牛車にゆられて)』だというのだけど、これがとても良かった。
彼女の熱心なファンではない私は知らなかったけど(他の記者さんの指摘によるとイスラエル・ガルバンの作品『クルバ』で歌っていたようです)、こういうタイプの曲、あと他にアルゼンチン・タンゴやメキシコの曲なんかも合いそうだな、と思ったり。声質もあるんだろうな。
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
マラゲーニャとベルディアーレス、ソレア、タンゴ。
彼女らしい熱唱。ピアノ伴奏の方が音程が安定してるような気がするんだけど、なぜだろう。
普段はギター伴奏で歌っているので、イネスにとってもマカナにとってもピアノ伴奏は慣れないはずなのだけど、ギターを模したクラシックな演奏だということもあってか、違和感なく聴けました。パーカッション(プログラムに記載なかったけどパコ・ベガ)、パルマ(これも記載なしだけどマヌエル・カンタローテとフアン・ディエゴ・バレンシア)も昨日と違ってプロらしいちゃんとしたパルマでサポート体制がしっかりしてたということもあるでしょうね。パルマ大切。
でも個人的には、ピアノソロ減らして、もっと彼女たち中心にして欲しかったかな、という感じ。そのほうが結果的に彼ももっと輝くと思う。
あ、今思い出したけど昔、イネスはイスラエル・ガルバンの作品でディエゴ・アマドールやクラシックのピアノと共演してるし、ドランテの録音にも参加していたわ。
0 件のコメント:
コメントを投稿