2023年3月2日木曜日

へレスのフェスティバル6日目小島章司『トダ・ウナ・ビダ』

 今年から始まった、スペイン以外の国出身のアーティストによる公演シリーズに登場した小島章司フラメンコ国際舞踊団。
トダ・ウナ・ビダとは、  一生という意味。生涯をかけてフラメンコと取り組んできた小島の元もと、国籍も世代も違う5人の踊り手が集い、作り上げた作品。
オープニングはラテンバラードとしてポピュラーな同盟の曲を小島作品の音楽監督を長年務める、チクエロがアレンジ、また近年の小島作品の振り付けを担当しているハビエル・ラトーレの振り付けで見せる。

© Festival de Jerez/Esteban Abión


© Festival de Jerez/Esteban Abión
続くソレア・ポル・ブレリアはブラジル出身のガブリエル・マティアスとアナ・ラトーレが、今の若手らしい強さと熱で、椅子を争うように、二人で踊る。

ピンクの衣装でアレグリアスを踊るのは今枝友加。『フラメンコナウタ』には歌い手としての出演だったが、今回はソロで舞踊手としての実力も発揮。若き才能たちに引けを取らないムイ・フラメンコな踊りっぷり。リズムの取り方なども魅力的だ。

© Festival de Jerez/Esteban Abión

ハビエルはタラント。深みと円熟味。優雅さも健在。現在は世界各地でクラスを行い、舞踊教授としても定評のあるハビエル。マエストロの風格。

そしてメキシコ出身のカレン・ルゴはガロティン。コンテンポラリー・フラメンコに自分の故郷の要素も加えたオリジナルのスタイルに、和の要素での捜索にも取り組んだ小島の姿がかさんる。

© Festival de Jerez/Esteban Abión


そして小島のシギリージャ。チェロによる前奏。ロンドロが歌い始める。サパテアードが始まる。ラビの歌も一層熱が入る。チクエロの小島を知り尽くしたギターが支える。83歳になってもフラメンコへの愛は情熱は衰えることを知らない。


© Festival de Jerez/Esteban Abión


ポピュラーなスペイン歌謡『ノ・メ・ジャマ・ドローレス、ジャマメ・ローラ』をブレリアで今枝が歌い、4人が踊り、最後、小島が入るフィナーレ。今枝の熱唱に観客席もわく。


© Festival de Jerez/Esteban Abión

© Festival de Jerez/Esteban Abión

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最後は観客全員がスタンディングオーベーション。1時間と、コンパクトながら様々なスタイル、タイプのフラメンコ舞踊を堪能させてくれた。 

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