2020年9月27日日曜日

レオノール・レアル『ロクサ』


劇場に入ると幕は開いていて、遠く、低く、雑音が聞こえています。
LOXAは、グラナダの詩人で、マリオ・マジャの『アイ!ホンド』などの作品を書いた人、フアン・デ ・ロクサ。1967年からラジオで詩の番組『ポエシア70』を持ち、86年から20年間、フエンテ・バケーロのガルシア・ロルカの家博物館の館長を努めた人で、2017年に亡くなりました。彼と知り合う機会があったヘレス出身の踊り手、レオノール・レアルが、そのイメージで作り上げた作品。

最初にイスラエル・ガルバン作品でもおなじみの、デュオ、プロジェクト・ロルカ(パーカッションのアントニオ・モレーノ、サックスのフアン・ヒメネス)が登場。電動歯ブラシで小太鼓を叩き、サックスで奏でるサエタのメロディ。
Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro

テーブルの真ん中にはマイク。舞台奥のスクリーンにON AIRの字が出る、などラジオ番組放送中のていで進んで行きます。
サルバドール・グティエレスのギターがグラナイーナの始まりを奏でます。
トマス・デ ・ペラーテが詩を朗読し、それに合わせて、効果音のようにフラメンコが使われていきます。

Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro

白いパンタロンスーツのレオノルはディレクターなのかな。よくわかんない。
サパテアードするとき出っちりになるのはなぜだろう。
Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro

アントニオのパーカッションで踊るレオノール。アントニオはレオノールのパレハ、連れ合い。
Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro

アバニコで踊る。
Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro

彼女を弾き語りで伴奏するマリア・マリンには驚いた。
この曲の前にはタラントをサルバとともに伴奏し、エレキベースを弾き、歌い…
それが全部ちゃんとしてるんですよ。いやあ、びっくり。こないだ、マヌエル・デ ・ラ・ルスの伴奏ででてフルートもギターもキーボードも、っていう人がいたけど、マルチな才能の人、増えてるのかな?

Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro

ググったら、ウトレーラの出身で、セビージャの音楽院でクラシックギターを学び、オランダのハーグに留学。現在はロッテルダムの音楽院で講師を務めているとか。プロジェクト・ロルカの二人もウトレーラ。いやあ、ウトレーラすごいね。クラシックやってもフラメンコの根っこを身近に持ってるから強いのかな。

最後はアレグリアス。マリオへのオマージュでもあるようで、所々、恥ずかしそうにマリオ風の振りが入ってくる。そういえば、ギターのサルバと知り合ったのも彼がマリオの舞踊団で弾いているときだったな、と。

Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro


うーん、1時間という短い時間で、お芝居のようなところもあり、で面白かったという人も多かったのだけど、舞踊作品ということでいえばちょっと退屈かも。
何より姿勢が気になるよ〜。妊娠5ヶ月ということだから、それも関係してるのかな。骨盤の位置とか。よくわからんけど。


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