2015年1月24日土曜日

パコ・リラ逝く

セビージャのバル、カルボネリアの創立者でオーナーだったパコ・リラが
1月23日脳卒中のため亡くなった。
1927年の生まれというから87歳。

カルボネリアはセビージャのレビエス通りの
木の扉をあけて入ったところには暖炉。
天井が高い、古くからの建物の部分。
その昔、炭屋だったという。
さらに奥に行くと コンクリート床の新設部分があり、
そこを抜けていくと中庭という大きな店。
私がスペインにやってきた27年前頃は
仕事を終えたアルティスタたちがやってきたりしたものだ。
フェルナンダに舞台以外で初めて会ったのもここだったし
マリオ・マジャと初めて話したのもここだった。

パコはもともとネルビオン、セビージャFCのスタジアムの裏のあたりで
ラ・クアドラという店をやっていた。
ここから劇団ラ・クアドラが生まれた。当時から文化を大切にしていたのだ。

その後ベティスのスタジアム近辺に移り、その後今のホテル、
ロス・レブレロスのあたりに代わり、カルボネリアは4軒めの店で
1975年に開店した。

セビージャの梁山泊、とでもいうのだろうか、
世界中からやってきたヒッピーたちが、
絵を描いて展覧会をしたり、ヒターノたちのフラメンコライブや
フラメンコ関係の催しや書籍のプレゼンテーションがあったりした。
コンチャ・バルガスがクラスを行っていたこともあったし
フアン・デル・ガストールが夏、バーベキューをしてることもあった。
俵英三さんがここでルイス・アグヘータの伴奏をしていたのも覚えている。
パコはアルティスタたちをさまざまなかたちで応援してきた。
2007年にはセビージャ市功労賞を受賞している。

その後、フラメンコ舞踊のライブが定期的に行われるようになり
内外の観光客が増えていったのだろう。
しばらく行かないうちに様子が大分変わっていた。

店はしばらく前から息子たちが続けている。

冥福を祈ります。


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