ミゲル・ポベーダらへの伴奏や
日本では小島章司の片腕としての活躍で知られるチクエロ。
そのリサイタルにドゥケンデがゲスト出演したのは
4月26日セビージャ セントラル劇場
ソロで5曲、カンテと5曲にアンコールのアレグリアスまで
たっぷりと聴かせてくれた。
ソロアルバムも2枚出しているのだからいまさらながらに、なのだが、
改めてソリストとしての、実力のほどを感じさせる舞台。
イサアク・ビゲラスのパーカッション
エリザベス・ジェックスのヴィオラとの3人での曲、
「ア・トレス」は流れるように進む。
映画のサウンドトラックのような感じで
いろいろな情景がうかんでくるようだ。
フラメンコではまだあまりみない楽器ヴィオラは
バイオリンよりも自己主張がなく
低めの音もあってかバイオリンよりも
ギターとなじみがいい。
続くタランタは心にしみる。
伝統をモチーフにしつつモダンで独創的。
はじまりがめちゃくちゃかっこいいアレグリアス。
音を少しずつ重ねていくような
ブレリアもファルセータの羅列ではなく
構成をしっかり考え創られた曲である。
小島章司舞踊団「セレスティーナ」で使われていたタンギージョも
メロディアスでつい口ずさんでしまう。
耳なじみの良いメロディをつくる力
構成を考えて作曲できる力
センスのよさ
そして自分の表現したいものを自在に表現できるだけのテクニック
そのすべてをもっているギタリストなのだ。
後半はドゥケンデが登場。
最初はソレア。
伴奏での演奏も素晴らしい。
前へ出過ぎず、かといって後ろへも下がりすぎず。
絶妙なバランスだ。
ドゥケンデとのコンビレーションもよく、
かつてのペレとビセンテ・アミーゴを思い出す。
続くはシギリージャ
ここでも伝統と個性/現代性が同居。
ファンダンゴ
そして劇場に来ていたペペ・デ・ルシアに捧げたブレリア。
ドゥケンデの声の勢いに圧倒される。
最後は全員でタンゴ。
ギター公演には珍しく満員の
客席が明るくなっても拍手はなりやまず
アンコールでアレグリアス。
いやいや素晴らしいコンサートでした。
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