ティオ・マリアノことマリアノ・ビサラガは
ビルバオ生まれでマドリード育ち。
1950年代にアンダルシアにやってきて
セビージャに居を定めたのは今からおよそ50年前。
セビージャのトレス・ミルとよれる、
ヒターノたちも多く住み
失業、ドラッグなどの問題も山積みの地区で
こどもたちの教育に心をくだいたパトリアルカ、
すなわちヒターノたちのゴッドファザー的存在だったのだという。
2005年に亡くなった彼へのオマージュとして
ジプシー女性協会が主催したこの公演、
彼の血をひく歌い手、マリア・ビサラガのブレリアではじまった。
伴奏はアントニオ・モジャとニョニョ。
続き若手バイラオール、ルビオのソレア。
兄オルコともどもばりばりのファルキート系だ。
客席は9割がヒターノで
めちゃめちゃのりがいい。
決まりどころで拍手
ハレオもかかるなど
最近のフラメンコ公演ではあまりない熱があるのが楽しい。
最近はすっかりご無沙汰だったギタリスト、
カルロス・エレディア&グループがタンゴ2曲
モロンのバイラオール、ペペ・トーレスもソレア。
落ち着いた正統派的存在。
アルカンヘルはミゲル・アンヘル・コルテスの伴奏でソレアとアレグリアス。
アレグリアスのはじめ、リズムだけの伴奏でうたいはじめる
その声の伸びが美しい。
赤い靴のフアン・デ・フアンは
ファビオラ、ラ・タナ、マリア・ビサラガらの伴唱でハレオ。
というか、ハレオ・エストレメーニョ風にはじめるのだが
歌がロマンセにもっていかれたりするのはご愛嬌。
プンタでの連続打ち、つまりつま先だちなど
珍しい技がいろいろ。
レメディオス・アマジャの熱唱に続き登場したのはファルキート
光沢のある白いカジュアルなスーツに黒のシャツ、と
マイケル・ジャクソンを彷彿とさせる衣装で
ペドロ・シエラ、ニョニョの伴奏で
ファビオラ、ラ・タナ、マリア・ビサラガらをバックに
みせてくれたアレグリアスの素晴らしかったこと!
舞台を一歩で横断してしまっているかのような
瞬間移動のような足取りのすごさ
それこそムーンウォークのようなパソもでてきて
思わずにやり
めっちゃくちゃフラメンコで何度もオレ!
ファビオラ、ラ・タナ、マリア・ペーニャと歌い継ぎ
そこにカルメン・レデスマが絡むと
全員が登場
司会の漫才コンビ、ロス・モランコスのブレリアに
レメディスがからみ
ルビオのソロのあとは
全員が怒濤のブレリア
終演は0時をまわっていたという。。。
しかしあのファルキートをみることができたというだけで
幸せな気分で家路につけたのでありました。
やっぱいいなあ、ファルキート。
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