志風恭子のフラメンコ 最前線
スペイン、セビージャ在住フラメンコ研究家による最新のフラメンコ情報
2020年9月26日土曜日
イネス・バカン『メモリア・デ ・スペルビビエンテ』
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幕開きは『Aquellos tren(あの列車)』。イネスの息子、ホセが作った、ヒターノ迫害を歌った歌だ。新しい曲なのに、この人にかかると昔から歌い継がれてきた歌のように聞こえてくる。いつものように、あの太古の響きをもつ声で、ゆったりと歌う。ギターはいつの間にかすっかり髪が白くな...
2020年9月25日金曜日
アンドレス・バリオ『ウニベルソ・ロルカ』
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フラメンコというよりジャズ。 フラメンコもロルカもモチーフに過ぎず、ジャズのテクニックで能弁に自分語りをする。そんな感じのピアノでした。 かつてのカニサーレスを思い出させる超早弾き。音の多さ、永遠におわらないかと思うほど長い曲。原曲のモチーフを様々な形に変化させ、展開させていく...
ディエゴ・ビジェーガス『シンコ』
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ロペ・デ ・ベガ劇場から徒歩15分くらいかな。アルカサルでのコンサートは、ディエゴ・ビジェーガス。サンルーカル生まれの33歳。最近はサラ・バラス公演にも出演しているミュージシャン。フルート、サックス、ハーモニカ、クラリネットを操り、いろんな人の公演にも参加してます。ビエナルでも...
2020年9月24日木曜日
トリオ・アルボス&ラファエル・デ ・ウトレーラ
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フラメンコと他の音楽のミュージシャンの共演はよくあるけれど、その全部が全部成功するわけじゃないというのも真実。音楽に国境はないし、ジャンルの垣根に意味がないとも言われるんだけれど、うーん、垣根は見えなくても思ったより高いこともあるのかもしれない。 2013年にスペイン文化省の音...
2020年9月23日水曜日
ダビ・コリア&ダビ・ラゴス『ファンダンゴス!』その2
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昨夜はともかくすごいものを見た、という興奮で書き上げてしまいましたが、一夜明け、ビエナルのオフィシャル写真を見ながらちょっと振り返ってみようと思います。 いや、思い出してみても、やっぱりすごくて、それは作品の構成や舞台の使い方もそうなんだけど、そういう面で言えば、マリア・パヘスが...
ダビ・コリア&ダビ・ラゴス『ファンダンゴス!』
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いやあ、すごいものを観てしまった。 私がこれまでの30数年に観てきたフラメンコ作品の中でも最もすごいものの一つ。 ないがすごいって、作品としてのすごさ。 音楽、踊り、照明、音響、動き、効果。個々のパフォーマンスも、どれをとってもすごすぎて、圧倒された1時間半。それが短く感じられ...
2020年9月22日火曜日
ペドロ・エル・グラナイーノ『マエストロス』
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グラナダ生まれ。18歳でセビージャに移り住んだけど、歌い手として注目を浴びたのは2007年、ファルーコ一家の伴唱をするようになってから。2011年ヘレスのフェスティバルでファルーカの『オメナヘ・ア・ロス・グランデス』で認められ、翌年同フェスティバルでソロリサタイルを開き、その勢...
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