何が違うのだろう。でも何かが違う。
© Festival de Jerez/Tamara Pastora |
かつてはその長い腕のゆるやかな動きで舞台がいっぱいになったマリア・パヘスなのだが、今回は同じことをしていても、あの頃の彼女のように舞台空間を満たすことができていないように感じるのだ。
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マリアがマリアの真似をして、でも真似しきれていないような感じ。自分自身の真似をしていると思えるということは、彼女が自身の、独自のスタイルを確立しているということでもあり、悪いことではないとも言えるのだけど、以前の作品でも見たような動き、形、舞台構成が続くとちょっと閉口してしまうということも真実だ。
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群舞も全員が前向いて同じ振り、というところが多く、クラスレッスン風でもあり、なんかマリア・パヘス舞踊学校の発表会を見せられているような、そんな感覚。
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シェヘラザードは最初の妻の不貞以来、処女と寝ては殺してた王様に夜通し物語を語って殺されなかった姫の名前で、彼女が語った物語というていで、いくつもの振り付け場面が進んでいくという形。
個人的には扇を開く音を音楽のように使っていたのが面白かったけど、以前のパヘス作品のような美しい形、照明などもあまり感じられなかったし、うーん、という感じの夜でありました。
すごいものを見た後だから余計にそう思うのかな。
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