志風恭子のフラメンコ最前線: へレスのフェスティバル14日目ラファエル・ラミレス『エントルノ』

マラガ県エステポナ出身の２８歳、ラファエル・ラミレス。ダビ・コリアやラファエラ・カラスコ、マリア・パヘスなどの舞踊団で活躍しているので名前は知っていたものの、ソロをちゃんと見たことはなかったので興味津々。

最近の若手はみんな上手いですね。技術がすごい。高速サパテアードにコンテンポラリー風の体使いとか、上手い。

エドゥアルド・ゲレーロやアンドレス・マリン、そして共演しているダビ・コリアら、先輩たちの影響も大きいね。特にエドゥアルドのスタイルが好きなのかな、なんかちょっと似ている。

でもまだ語彙不足というか、同じようなポーズ、パソが曲が変わっても繰り返されてしまう。またコンパス外すとかではもちろんないんだけど、間合いというか呼吸というか、コンパスの入り方、気の抜き方というか、０．０1秒くらいのことでオレ！な瞬間ができるんだけどそれが全くない。平版。難しいね。

昨年のフェスティバルでギター賞と作曲賞を受賞したギターのフアン・カンパージョ。今年もアゲダ・サアベドラやバネサ・コロマなどの作品に参加しておりましたが、彼の演奏がいい。昔のトーケの要素を入れて、しみじみ聞かせる。強弱のつけ方などセンスがいい。彼の相棒、ヘスス・コルバチョも絶好調。

プログラムは現代風ペテネラ／サパテアードに始まり、

ギター演奏が秀逸なグラナイーナ、

ウニオンコンクール優勝者らしくタラント、

プレゴン、

歌ソロでの伴奏によるパナデラ、

そしてカーニャ。

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