2020年9月8日火曜日

ホセ・バレンシア『ラ・アルタ・トーレ高い塔』

申し訳ない。

比べるもんじゃない、とは思う。でも比べちゃうんだよ。

前日のロシオ・モリーナの昼夜公演がすごすぎた。比べちゃいけない。

でもね、あまりに違う。

Bienal de Sevilla ©︎Claudia Ruiz Caro

セビージャの偉人の一人、小説家で詩人のベッケルへのオマージュ。俳優が詩を朗唱し、ゲストのディエゴ・ビジェーガスのハーモニカやサックス、やはりゲストの歌い手、サンドラ・カラスコがカンシオン風に歌ったり、ギタリストもパルメーロも、そしてもちろん歌い手も喋ったり。

ただのコンサートじゃない、作品を作ろうとしているのはわかる。でも同じホセが、数年前のビエナルで見せた、あの作品の足元にも及ばない。少し前の、セビージャでの普通のリサイタルの方がいい。小細工ない分、レトラも伝わったし、最高だった。

小細工に気を取られ、なんかね、歌が主役にならないというか。もちろん、フラメンコのパバロッティは健在。圧倒的な声量!歌もうまい。演技もうまい。


Bienal de Sevilla ©︎Claudia Ruiz Caro

フアン・レケーナの伴奏もいい。

Bienal de Sevilla ©︎Claudia Ruiz Caro

でもだからこそさ、こんな小細工いらないよ。芝居仕立てにやるなら徹底的に、いっそフラメンコ・オペラにしちゃうとかの方がいいように思う。




Bienal de Sevilla ©︎Claudia Ruiz Caro

俳優さん。Bienal de Sevilla ©︎Claudia Ruiz Caro


申し訳ないけど、公演見つつも昨日の公演のことばかり考えてた。そして以前ビエナルで彼がやった舞台のこと、リサイタルのこと。

次回に期待。


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