ビエナル開幕はロペ・デ ・ベガ劇場でアンダルシア舞踊団。
ウルスラ、ロペス監督の元の初公演。
昨年11月のマエストランサ劇場での公演の再演、ただし、メンバーは変わっています。
構成はほぼ同じですが、今回のスペシャルはゲストで、アナ・マリア・ブエノとハビエル・バロンが出演していること。
前回同様、初代監督マリオ・マジャ振付の『レクイエム』で始まります。
Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro |
所々にああ、マリオだなあ、という振りがあったりダイナミックな群舞。で、ノスタルジックに感動。ゲストのマリアノ・ベルナルもいい感じ。あ、写真で見ると相手役はロサだったのね。
Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro |
アナ・マリアのカーニャはバタ・デ ・コーラとマントンで。マントンの扱いに余裕があって、セビージャらしい味わいでした。
Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro |
ハビエル・ラトーレ振付の『ファンタシア・デ ・カンテ・ホンド』はこのロペ・デ ・ベガで初演見た時ほどの感動にはならないけれど、健闘。
ホセ・アントニオ振付の『レジェンダ』の長い長いバタ・デ ・コーラへと続きます。アンダルシア舞踊団で初演し、後、国立バレエでも上演された作品です。モブの処理とかよくできているなあ、と思ったことでした。そしてあの長いコーラを操って踊っているのもすごい!
Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro |
オヨス『南への旅』はオヨス役を踊るロサ・ベルモンテがいい味を出していました。オヨスの物真似、じゃないけど、オヨスの雰囲気がよく出ていました。ここでもマリアノ・ベルナルがいい。
ルベン・オルモ振付『イグナシオ・サンチェス・メヒアスへの嘆き』ではクリスティアン・ロサノが闘牛士の役を踊っています。牛を群舞で表現するこの振付も面白いです。。
が、群舞よりも何よりも結局フラメンコが最強!と思ったのは、ハビエル・バロン!
Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro |
これがとにかく最高。カンティーニャを踊ったのですが、回転にも余韻があり、オレを叫ばずにはおられない。間合いがいい。靴音がいい。涙が出るほど、素晴らしいフラメンコでありました。たった一人で作り上げるそのフラメンコの凄さ。
最後はウルスラの振付。これまでの様々な作品の振付の集大成的な感じ。民族舞踊風のパソとかも取り入れているのが面白いです。
Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro |
劇場は定員の半分のみ。退場も係員の指示に従い、少しずつで密を避ける形。
とはいえ、劇場で、生で見るフラメンコの素晴らしさ。画面で見るフラメンコ とはやっぱり違う。いや、画面でみても伝わるものありますよ。でも場を共有する、同じ空気を吸うからこそ伝わるものもあるような気がするのです。
ロペ・デ ・ベガ劇場だとマエストランサより小さいので、後ろの方の席からも細部がわかる。舞台も小さいので満員御礼な時もあったけど。
いい公演だったので、定員半分じゃもったいない。早く状況が落ち着いて、みんなで観ることができますように。
なお、日本人がほとんどいない会場ですが、例年通り、日本語のアナウンス、流れてました。そのほかにも感染防止のためのアナウンスも。次回はみんなと一緒に観たいなあ。
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