2018年8月12日日曜日

ラ・ウニオンのコンクール 受賞者発表

ムルシア州ラ・ウニオンで行われる、カンテ・デ・ラス・ミーナスのコンクール。毎年のように行っていましたが、今年は諸般の事情で残念ながら断念。
昨日の決勝で今年の優勝者が決定しました。



カンテの大賞、ラ・ランパラ・ミネーラはマリア・ホセ・カラスコ。(写真は
準決勝三日目)
1974年セビージャ郊外ロス・パラシオスの生まれ。
1998年にはペパ・モンテスの伴唱でビエナルにも出演。2002年から2006年にかけて各地のコンクールで入賞しており、ウニオンのコンクールでも2004年から3年連続で決勝に進出しているが、久しぶりの挑戦で見事優勝と相成った。
ビデオで見ると、音程の揺らぎはあるもののほぼ正確に歌っているけれど、ミネーラの持つ叙情性の表現と言う意味では昨年のアルフレド・テハーダら、歴代の優勝者には全くかなわないという感じがする。

ギターはエル・ボラ。この写真も準決勝の時のもの。
1967年マドリード生まれで、その昔、グイトの伴奏で来日したこともあるベテラン。ソロアルバムもリリースしている実力派は一昨年は準決勝にいたのに決勝に進まず、私個人もひどく不満に思ったものだが、今回の受賞で見事リベンジしたことになった。


2位はコルドバ出身のルイス・メディナだった。

舞踊は今年から男女それぞれに優勝があるという制度になり、
女性はスペイン国立バレエ出身のモニカ・イグレシアス。
1988年マドリード生まれで王立舞踊学院に学び、2011年アンダルシア舞踊団に。その後アントニオ・ガデス舞踊団を経て、2013年国立バレエ団に。退団後、パトリシア・ゲレーロの舞踊団などで活躍。昨年の小松原庸子スペイン舞踊団公演でも主役を踊った実力派。


男性は1989年コルドバ生まれ、アンダルシア舞踊団で活躍したウーゴ・ロペス。
コルドバの舞踊学院で舞踊を学び始め、後、ハビエル・ラトーレに師事。『フェードラ』『ドゥエンデ・イ・レロッホ』などハビエル・ラトーレの振付作品に出演。小島章司『セレスティーナ』『ファトゥム』にも出演している。


女性2位はクララ・グティエレスが制限時間オーバーのため決勝進出者がなく該当者なし、男性2位はマラガ出身のアドリアン・サンタナ。

楽器部門は優勝がピアノのアンドレス・バリオス。セビージャはウトレーラの出身で現在バダホスの高等音楽院在学中だが、マヌエル・ロンボとも共演するなど活躍中。

2位も矢張りピアノで、コルドバ出身フアン・アントニオ・サンチェス・デ・ラ・トーレ。

またカンテ部門各賞は以下の通り
ミネーラ/マリア・ホセ・カラスコ
カルタヘネーラ/マヌエル・クエバス
タランタ/エル・ペレーテ(バダホス)
ムルシアーナス他/エバリスト・クエバス
マラゲーニャ/エル・ペトロ(カディス)
シギリージャ他/ロレート・デ・ディエゴ(ブルゴス)シギリージャを歌っての受賞
ソレア他/アルバロ・ロドリゲス(グラナダ)
ブレリア他/ペレーテ(バダホス)ファンダンゴ・エストレメーニョ
青少年賞/アラセリ・カンピージョス、マリア・デル・カルメン・ゴンサレス

今年の審査員は委員長がブランカ・デル・レイ、以下ペドロ・オヘスト(ピアニスト)、フランシスコ・セベロ、ホセ・クロス(ウニオンのアフィシオナード)、アントニオ・パッラ(批評家)

なお、コンクールの模様はYouTubeで生中継されたがその録画がフェスティバルのチャンネルで見ることができる。

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